【西武】デストラーデ氏 SPアドバイザーの役目を静かに終える…チーム低迷で存在感示せず
西武で今季途中から「スペシャル・アドバイザー」を務めていたオレステス・デストラーデ氏(62)が契約満了により退団した。 【写真】現役時代のデストラーデ氏 ライオンズでの現役時代、3度の本塁打王、2度の打点王、3度のベストナインに輝いたOBのデストラーデ氏は今年7月、主にNPBへの適応に苦しんでいたアギラ―、コルデロの新外国人野手と育成のガルシアをサポートするために同ポジションに就任した。 同氏は「メンタルの部分や日本の野球の理解だったり、生活面をアドバイスしたい」と助っ人外国人へのケアを約束しながら「私もライオンズで日本の野球を学んだ。ライオンズには若い選手が多いのでメンタル面や野球への取り組み方でアドバイスができたらいい」とファームで研鑽を積む若手への指導も惜しまなかった。 二軍戦ではある程度の結果を残しながら、一軍投手相手には苦戦を強いられていたコルデロに対しては「構えが立ち遅れている」とすぐに課題を指摘。「アメリカのタイミングで合わせようとしても日本の投手に差し込まれてしまう。早めに始動して長くボールを見る時間を作ることが大事」と改善点を指示しながら合流初日からつきっきりで指導を行っていた。 しかし、状況的にデストラーデ氏が合流した時点でのチームの借金は30を超えており、8月前半に3度目の8連敗を喫すと、その借金はとうとう40の大台に突入し、主軸を期待されていたアギラーは痛めていた右足首の鏡視下クリーニング手術のため渡米。コルデロも7月15日のオリックス戦(ベルーナ)を最後に一軍に呼ばれることはなかった。 1995年の西武退団後、3月のOB戦で29年ぶりにライオンズのユニホームに袖を通した同氏。それから4カ月後の7月にアドバイザーという形で現場に〝復帰〟を果たしたが、チームの歴史的低迷の陰で目立つことなく静かに古巣を後にすることとなった。
東スポWEB