オジサンが“ソロ飲み女性”に話しかけるのはアウト? セーフ? 呑兵衛モデルに学ぶ酒場の作法
ソロ飲み女子に喜ばれる「勝ちパターン」は?
ーー逆に、どういう流れだと勝ちパターンにもっていけるんでしょう? 「こういうことをされて嬉しかった」ってエピソードはありますか? そのお店のメニューの中から「これ美味しいから食べてみて」と、私の分も注文してくれたのはうれしかったですね。何を頼もうか優柔不断になってしまうので、常連さんのオススメを教えてもらえるのは助かります。 極め付けには、帰り際にサラリと「お会計こっちにつけといて」と。スマートで素敵だなぁと思いましたし、純粋にうれしかったです。 ーーおお、それは格好いい。余裕を感じます。 ちょっとしたお裾分けもいいと思います。以前、焼酎のボトルキープをしている常連さんが「これ自分のだから飲んで良いよ」と勧めてくれたことがあって、それもうれしかったですね。 あと私は日本酒も好きなので、同じく日本酒を飲まれていたお客さんが「これも飲んでみる?」ともうひとつお猪口をもらって味見させてくれて。こういう交流があるのも大衆酒場の魅力のひとつですよね。 ーーたしかに。きっと、行きつけの店を作ることも大事なんですね。 それはあると思います! 馴染みの店だとオススメもしやすいし、店員さんとも距離が近いからいろいろと気をきかせて自然と会話に混ぜてくれたりもしますしね。マスターとのやりとりを見ていたら、そのお客さんの人となりも何となく分かるし、安心できます。 ――まずは自分のホームとなる店を作って、ボトルを入れておいて、自然な流れでご馳走してみる……。このパターン、頭に入れておきます。 なにも奢ってくれと言っているわけではないので、誤解しないでくださいね(笑)。本当に酒場を愛している人と飲むのはやっぱり楽しいですし、お互い元気になって笑顔で帰れることほど幸せなことはないです。
ーー今日は勉強になりました。やってはいけないことはきちんと理解しつつ、酒場でのコミュニケーションを楽しめる粋な大人を目指したいと思います。 ◇ 取材終了後も編集部とのハシゴ酒に付き合ってくれたかなはさん。 新橋の某立ち飲み屋で飲んでいたところ、すっかり赤ら顔になった紳士が「こないだ俺の息子がよ~……うんたらかんたら……」と十数分にわたってお手本を示してくれたことへの感謝をここに記し、筆を置きたい。 岡田 圭(Verb)=取材・文 アントレース=編集
OCEANS編集部