TikTokの米事業買収目指す、ドジャース元オーナーのマッコート氏
(ブルームバーグ): 米不動産業界の大物フランク・マッコート氏は15日、中国発の動画共有アプリ「TikTok(ティックトック)」の米事業買収を目指すコンソーシアムを組む計画を明らかにした。同氏は米大リーグの名門チーム、ロサンゼルス・ドジャースの元オーナー。
ウェブ環境の改善に意欲を燃やすマッコート氏は発表資料で、「われわれはこの買収の可能性を、インターネットを植民地化した現在の技術モデルに代わるものを生み出す素晴らしい機会だと考えている」と表明した。
同氏は2021年以来、ソーシャルメディアを変えようと試みており、フェイスブックや他のインターネット大手に対抗するため、「プロジェクト・リバティー」と呼ばれる構想に1億ドル(約156億円)を注ぎ込んでいるとブルームバーグ・ニュースが以前報じていた。
発表資料によると、マッコート氏はTikTok買収の取り組みを「人々の入札」と表現し、投資銀行グッゲンハイム・セキュリティーズと法律事務所カークランド・アンド・エリスに加え、学者や技術者らと協力。この入札は、ワールド・ワイド・ウェブ(WWW)を構想したティム・バーナーズリー氏も支持している。
米国で新たに成立した法律は、TikTokの親会社である中国の字節跳動(バイトダンス)が約1年以内にTikTokの米事業を売却しなければ米国内での同アプリの利用を禁止する内容。TikTok側はこの新法が言論の自由を抑圧しているなどし、米政府を提訴した。TikTok側にコメントを求めたが、すぐに返答はなかった。
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原題:Real Estate Billionaire Frank McCourt Says Readying TikTok Bid(抜粋)
(c)2024 Bloomberg L.P.
Shona Ghosh