熱めの「42度」のお風呂に入りたいという夫。ガス代が心配なのですが、「38度」から4度上げた場合、どれだけ高くなるでしょうか?
だんだんと寒くなってきて、「熱めのお風呂に入りたい」という人もいるかもしれません。ただ、給湯器の設定温度を42度にした場合、ガス代が高くなるのではと心配になることもあるでしょう。 本記事では、給湯温度を38度から42度に上げた場合にガス代がどれくらい増えるのか、具体的に計算しながら解説します。 ▼「シャワーだけ」vs「お湯をためる」1人暮らしはどっちがお得? それぞれの水道代・ガス代を比較
設定温度を4度上げるとガス代はどう変わる?
お風呂の設定温度を上げると、ガス代が高くなると心配な人も多いかもしれません。ガス代は次のような計算式で求められます。 ガス代=上げる温度数×貯める水量×熱効率×発熱量×ガス代の平均従量単価 最初の水温を20度、水の量を200リットル、熱効率を75%、発熱量を1万750キロカロリー、基準単位料金を150円/立方メートル(都市ガスの平均従量単価)とすると、設定温度別のガス代は次のとおり計算されます。 ●設定温度38度の場合 18度×200リットル÷(75%×1万750キロカロリー)×150円=約67円 ●設定温度42度の場合 22度×200リットル÷(75%×1万750キロカロリー)×150円=約82円 お風呂の設定温度を38度から42度に4度上げた場合、約15円ガス代が増えることが分かります。年間(365日)にすると約5500円のガス代の増加になるので、負担に感じる人もいるかもしれません。
熱めのお湯につかるメリット
ガス代はかかりますが、熱めのお湯につかるメリットもあります。 熱めのお湯につかると血管が広がり、血行が良くなって疲労物質を早く取り除く効果が期待できます。肉体的に疲れたときは筋肉疲労の回復に役立つでしょう。 また、熱めのお湯に入ることで、交感神経が刺激され、体が活動モードになります。朝の眠気を覚ましたいときや、仕事でもうひと頑張りしたいときなどにおすすめです。
ガス代を節約するため工夫
「ガス代は気になるけど、やっぱり熱めのお風呂に入りたい」という人のために、ガス代を抑える工夫を紹介します。 まず、浴槽に入れるお湯の量を少なくしてみましょう。東京ガスの「ウルトラ省エネブック」でも、ガス代を減らすために湯量を少なくすることを推奨しています。 例えば、40度でお風呂を沸かすときに湯量を200リットルから180リットルに減らすことで年間約4800円のガス代の節約につながります。また、お湯を使うシャワーはガス代がかかるため、必要以上に長くシャワーを浴びないように心掛けてみましょう。 家族がいる場合、続けて入浴したり入浴する順番を工夫したりするのも効果的です。例えば、熱めのお湯につかりたい人が先に入り、その後で別の人が入ることで余計な追いだきを減らすことができるしょう。 また、浴槽にふたをすることも有効です。お風呂が沸いてから入浴までの間にお湯が冷めることを防げます。追いだきの際にもふたをすることで保温性が高まるので、追いだき時間を短縮できます。
まとめ
お風呂は心身をリラックスさせたり、疲れを取ったりするのに効果的です。熱めのお風呂につかるとさまざまなメリットを得られますが、その分ガス代がかかってしまいます。 家族が熱めのお風呂に入りたがっている場合は、湯量を少なくする、続けて入浴する、風呂ふたを用いるなど工夫してガス代を節約すると良いでしょう。寒い日や疲れを取りたいときだけ熱めのお湯にするのも1つの方法です。上手に節約しながらお風呂でリラックスしてくださいね。 執筆者:山田麻耶 FP2級
ファイナンシャルフィールド編集部