平均42.6分、10年で7.7分延びる…救命や後遺症軽減に直結する搬送時間 増える救急要請に加え、独居世帯の情報収集、病院調整が押し上げ要因 鹿児島県内
鹿児島県は24日、119番通報から病院到着までの2022年の県内平均搬送時間が42.6分だったと明らかにした。過去10年で最長だった。県議会一般質問で答弁した。 桑代毅彦危機管理防災局長は、搬送時間は全国的に増加傾向にあると説明。救急要請増加による救急隊の不在のほか、傷病者の需要多様化に伴う病院の調整や高齢者独居世帯が多く情報収集に時間がかかることなどを理由に挙げた。 県によると、22年の搬送時間は、21年の搬送時間より1.7分増えた。12年の34.9分と比べると7.7分増。22年の全国平均47.2分よりは短かった。同年の県内搬送件数は21年より1万2725件増の9万4339件、搬送者数は1万25人増の8万3988人。 桑代局長は「救命率向上や後遺症軽減のため、救急搬送にドクターヘリを使うなど迅速な対応に努める」と述べた。
南日本新聞 | 鹿児島