川内村の“森の香り”をジンに閉じ込めて 自然や人に魅せられ蒸留所をはじめた男性の挑戦【福島発】
海外からみたFUKUSHIMA
大島さんが「福島のモノ」にこだわる理由。それはワーキングホリデーで訪れたカナダでの辛い経験だった。大島さんは「福島のイメージが悪いというか、“そこから来たお前も汚い”と友人に言われた事があった」と語る。 風評を受けた悲しさ。「そんな事はない」と反論できなかった自分。その悔しさがエネルギーとなっている。 「自分の目で、この土地の良いモノもそれまで見てきたのに、それだけ良いモノがあるのにというもどかしさがあった。世界に向けてひっくり返してやろうというところが原点になっている」と大島さんは語る。
日本らしい森の香りのジン
ジンの蒸留が始まったのは2024年10月下旬。“かやの実”の他に、福島県内で採れたニオイコブシ、クロモジなど5種類をブレンドした。 大島さんによると、日本の植物を使っているので、日本らしい森の凛とした香りの中に、後半に柑橘系のさわやかな香りがくるという構成だという。 そして、ついにできあがった初めてのジン「固有種蒸留酒」。クラウドファンディングの支援者などが集まって、完成を祝った。
始まったばかりの挑戦
ジンと村の食材を扱うレストランバーを2025年2月に設ける「naturadistill」。代表の大島さんは「本当にお酒が持つ、人の心を動かす力。人の足も動かすと思うので、来てもらえる力はある。来ていただくことで、また新しいものを生み出す。そういった流れを作っていくことで、より盛り上げていきたい」と話す。魅力を世界に発信する大島さんの挑戦は、まだまだ続く。 ジンは2024年11月中旬から蒸留所1階の販売所や酒店、オンラインショップで販売される。 (福島テレビ)
福島テレビ