衆院の女性議員数が過去最多、比率15.7%に上昇も世界的には低水準
18区は立民の菅直人元首相の地盤であり、後継には元武蔵野市長の松下玲子氏が出馬した。苦戦が予想される中、公認候補となった福田かおる氏は、裏金問題を批判するとともに「国政の新しい風になりたい」と訴えて支持を集め、当選した。松下氏も比例代表で復活当選した。
相模女子大学大学院の白河桃子特任教授は、東京18区の事例を評価した上で、議員の適正な男女比を実現するために女性候補者の比率を定める「クオータ制」導入を検討すべきだと提言。現在の女性議員比率15.7%は、意見や存在を無視できなくなる基準とされる「クリティカルマス」である30%に達していない点が課題だと述べた。
地方レベルでの改善の動きもある。22年の統一地方選では、自民を除く全ての政党で都道府県・政令指定都市の女性議員比率を2桁台に増やしていた。立民は、30年までに候補者、議員、党職員の女性比率を「少なくとも3割」に引き上げるとし、将来的には男女が均等に議席を占める「パリテ」の実現を目指している。
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Yuki Hagiwara