今だからこそ書ける“権田修一の本音”。まさかの逆転負けを喫した山形戦後に「言ったら怒られますけど」と話した内容とは?【コラム】
エスパルスの未来のために
日本代表歴もあるGK権田修一が今季限りで清水エスパルスを退団。1年前にクラブから2024年以降の契約更新の意思がない旨を伝えられていたという。そうした状況下でも権田はJ1昇格のために死力を尽くした。 【画像】インドネシア&中国戦に挑む日本代表招集メンバーを一挙紹介! 思い出されるのが、J2リーグ第35節のモンテディオ山形戦での言葉。まさかの逆転負けを喫した後に囲み取材で、彼は次の内容を話した。 「クラブの未来を考えた時、今日ここで(J1昇格を)決めたかった。それによって成功体験をした子どもたちがこれからも清水エスパルスを好きでいてくれる。そういうサイクルにしたかった」 ホームでJ1昇格を果たしたい。そこに権田はこだわっていたのだ。J1昇格を成し遂げた今だからこそ書ける内容だが、彼はこんな本音を吐いていた。 「次の栃木で(J1昇格を)決めるのはいいです。でも、そこに清水の子どもたちはあまりいないわけで。昇格の瞬間を生で味わうのと、テレビで見るのとでは全然違います。こんなことを言ったら怒られますけど、次のホームゲームで決めたいくらいです。クラブとしては栃木戦で決めるのが理想ですが、個人的には子どもたちの前で決めたかった」 だから権田は山形に敗れたことをひどく悔やんでいた。エスパルスの未来のために。それを考えて過ごしてきた彼の想いはきっとファン・サポーターに届いているはずだ。権田の清水での功績は色褪せない。 取材・文●白鳥和洋(サッカーダイジェストTV編集長)