35歳で貯蓄目標「1000万円」を達成!友人に「預け先を分けた方がいい」と言われたけど、どういうこと?
一定の貯蓄資産を持つ人の中には、1つの金融機関に資産を集中させている人もいれば、複数の金融機関に預け入れている人もいます。 そんな中、「1000万円以上の貯蓄がある場合、預け先を分散した方がよい」という話を聞いたことがあるかもしれません。あるいは「1000万円を超える部分は消える恐れがある」という意見を耳にする人もいるようです。 本記事では、1000万円を超える貯蓄を分散管理すべきと言われる理由について解説します。 ▼定年退職時に、「1000万円」以上の貯蓄がある割合は日本でどれくらい?
金融機関に預けたお金は1000万円までしか保護されない!?
日本の金融機関には「ペイオフ」と呼ばれる制度があります。これは金融機関が破綻した場合、「預金保険機構により一般預金などが一定額保護される制度」です。 銀行などが破綻すると、預けたお金が返ってこないのではないかと不安になるものです。この点ペイオフのおかげで、一人当たり元本1000万円とその利息が保証されます。 しかし、1000万円を超える部分については保証されていません。超える部分については、破綻した金融機関の財産の状況により預金が保護されるか対応が異なり、場合によっては預金を一部失う恐れがあります。 ■複数の金融機関に預金すれば保証額が増える ペイオフが対象とする「元本1000万円とその利息」は、1金融機関当たりの保証額です。複数の金融機関に1000万円ずつ預け入れる場合、それぞれの機関で元本1000万円とその利息が保護されます。 例えばA銀行に1000万円、B銀行に1000万円、C銀行に500万円預けた場合、2500万円の元本とその利息が守られます。 このような理由で「1000万円を超える預金については、預け先を分散した方がよい」と言われるのかもしれません。 ■「決済用預金」は全額保護される ペイオフについて補足すると、「1000万円の元本と利息までしか保護されない」という仕組みは、一般預金などに関するものです。実は「決済用預金」と呼ばれるタイプの預金については「全額保護」されます。 決済用預金とは、当座預金や無利息の普通預金など、特定の要件を満たす預金分類です。「複数の金融機関で分散管理したくない」という場合は、このタイプの預金を使う選択肢も考えられます。