“漫才師”ミキの漫才への矜持 ブレない主軸で『M-1』とも程よい距離感に「気が楽になりました」 6連覇中『岡-1』への本音もチラリ
■ミキ昴生『岡-1』に本音「自分の中でも風物詩に」 漫才以外のかわいい目標も
ニッポン放送『ナインティナインのオールナイトニッポン』(毎週木曜 深1:00)における、岡村隆史のちょっとクセの強い審査とそれに翻ろうされる『岡-1グランプリ』では、ミキ昴生(女子高生のイントネーション)の呼称で親しまれ、前人未到の“6連覇”を達成しているが、賞レースへの肩の荷がおりたのは、そのゆとりもあるのだろうか。『岡-1』では、毎年準決勝止まりで、ラジオを聴きながら実況投稿を行っている亜生がすかさず「それはめっちゃでかいですよ!ありがとうございます、ようやく本題に入りました」と体をグッと前のめりにした。 昴生「本題ちゃうて!(記者に対して)あなたとは1年に1回って決めてるやん、会うの。でも、ホンマどこでも言われるようになりました。この間、渡辺いっけいさんに『岡-1』のこと言われましたよ。なんで、渡辺いっけいさんまで聴いているんですか(笑)」 亜生「人気コンテンツですから。『M-1』落ちても、その後にすぐ『大丈夫、岡-1があるから』っていうコメントが…」 昴生「もう、なんか1年中、僕の中でサブリミナル効果みたいに『岡-1』が刷り込まれているんですよ。みんなが、それに絡めてコメントするから(笑)。SNSにご飯を載せただけやのに『これ食べて、岡-1頑張ってください』って、関係あらへんのに。そんなこと言いながら、なんか、自分の中でも風物詩になってきました。『岡-1』で毎年ひとり漫才やって、それが終わって、帰りに真夜中のタクシー乗っている時、外の景色を見て『今年も終わりやな』って感じて…あれで、年末感じたくないねん(笑)!」 亜生「だから、この『ミキ漫』でも、お兄ちゃんが今年の『岡-1』でどのネタを出すか、それを占っているかもしれないです。『岡-1』でやるネタの2人バージョンを、このミキ漫では見られるかもしれない(笑)」 昴生「ホンマ、ひとり漫才やってみ(笑)?マジで大変。落語よりもテンポ速いから。けいこせな無理。漫才のネタ、1分半くらいまで覚えていくんやけど、岡村さんとかがそれを見越して、もっとやらそうとするから、オレは覚えてない…。ナインティナインさんは、ニヤニヤしながら見ていて」 亜生「愛されている証拠ですよね。ありがたいです。僕はラジオを聴きながら『お兄ちゃん、こうやで!』って口ずさんでいるんですよ。届けばいいなって」 2人のかけあいがさく裂したところ、改めて『ミキ漫』について向けてみると、昴生が訴えた。「ミキ漫がめちゃくちゃ軸です。メインです。完全にここに合わせてやっているので、寄席の集大成だと思っていただいたら。今のミキを見たいってなるんやったら、ミキ漫。絶対にここです。ここでしか、本当の自分たちは見せない。『岡-1』なんて偽りの姿です、あんなもん(笑)。ナインティナインに踊らされているだけ!僕たちの本業はミキ漫だ!『岡-1』なんて聴くな(笑)!渡辺いっけいさんにも見に来てほしいですし(『THE MANZAI』での厳しいコメントが話題となった)たけしさんにも来てもらえたらうれしいです」。 今回のツアー最後はNGKだ。昴生は「NGKでやる漫才は、やっぱり別格。大阪の皆さんに愛されてここまでやってきたので、感謝の意味も込めて、最後はNGKでやります。普段の寄席でも、NGKの香盤(出演順)をうしろの方に持って行くのが、僕らの最大の目標ですし、それと舞台のギャラを上げる!やっぱり、漫才で食べていけるようになりたいんですよ。今でも漫才で食べさせてもらっていますけど、漫才を主軸として、漫才師だっていうところを見てほしいので、そこは大事にしたいです」と言葉に力を込めた。 最後に「ミキ漫以外で、今年成し遂げたいもの」を聞いてみた。昴生が「僕は常々言っているんですけど、朝ドラと大河ドラマに出たいんです。朝ドラも大河も大好きで、欠かさず見ているんですけど、人生で朝ドラと大河に出られたなっていう思い出を持っておきたいなと(笑)。いろんなところで言っているんですけど、全然伝わらない…。NHKさんと仕事がしたいです。パペットとか人形劇とかの声をしたいです」と語ると、亜生も「僕は今、家で金魚を育てているんですけど、それがなかなか大きくならないので、金魚を大きくしたい!金魚って一番難しい魚とされていて、育てるのがすっごい難しいんです。毎日水換えして、いろいろ…(金魚にまつわるナダルとのエピソードトークを熱弁したが割愛)。なので、僕は金魚!」と宣言するなど、ほほえましいトークとなった。賞レースの重圧から解き放たれた2人が見せる漫才に注目したい。