“漫才師”ミキの漫才への矜持 ブレない主軸で『M-1』とも程よい距離感に「気が楽になりました」 6連覇中『岡-1』への本音もチラリ
■賞レースともいい距離感に「僕らは寄席の漫才師になりたい」 昴生が老害の最若手に?
『ミキ漫』の先に見据えるのは、賞レースなのか。そんな疑問をぶつけてみると、亜生が「やっぱり地方に行った時に、一番言われるのは『賞レース頑張って』ですね」と明かし、昴生は「その気持ちに応えたい気持ちはめっちゃありますけど、2人の中で『よっしゃ、やったんで!』が100%ではないですよ…っていうか。言い方が難しいですけど、若手ほどがめつくはいってないかも」と率直な思いを口にした。その真意を迫った。 昴生「僕らは、ちゃんと毎日の舞台を大切にしようというタイプなので、賞レースだけに向けて、この舞台で試そうとかはまったくしないです。よう言うじゃないですか、賞レースに向けての調整とかって。その気持ちはわかるけど、お金払って見てきてくれているお客さんの前で調整すんなよって思いますよね。賞レースに対する気持ちはありますけど、毎日漫才やっていたら結果は出るんじゃないかなと思っています。『M-1』出る前とかは、やっぱり『M-1』に向けて…とかやっていて、そういうのもいいんですけど、そればっかりやっていたら、普段の漫才がおろそかになっちゃう気がして。僕らは寄席の漫才師になりたいと思ってやっているので、そこをベースに、その流れで『M-1』もうまくいけばいいなという感覚です」 亜生「『M-1』に向けて調整していると、やっぱりスピードとか、寄席のお客さんとまったく合わへん、噛み合わへんまま終わってしまうのが悲しいというか…。なので、最近はそうではなくなっています」 昴生「もちろん、テンポ速い漫才もいいんですけど、僕らはありがたいことに舞台があって、毎日そこに立たせてもらえる機会があるので、目の前のお客さんをまず…っていう。それをおろそかにしている芸人が多い」 亜生「これ、ややこしい師匠みたいですよね(笑)」 昴生「ニッポンの社長・辻から“老害”って言われているんですよ、同学年やのに!ルミネの楽屋にいても、若手が誰もしゃべりかけてくれへん(苦笑)」 亜生「老害の最若手なんです(笑)」 昴生「でも、これは言っていかんと!みんな『M-1』って言っているけど、それだけがすべてじゃないから。最終、どうなりたいか。『M-1』チャンピオンになりたいであれば、それでもいいと思うんです。漫才ちゃんとやりたいっていうのであれば、ちゃんと目の前のお客さんのことを考えてやっていった方がいいと思う。僕らは今、気が楽ですね。みんな『M-1』の時期しんどいと言いますけど、僕らはまったくしんどくないです。しんどい時期ありましたけど。『M-1』予選と『ミキ漫』の時期が被っているので、マネージャーから『どうしましょう?』って言われるんですけど『気にせんで大丈夫よ』って言うんです。マネージャーも、心の中で『老害やな』って思っているかもしれないですけど(笑)」