森永卓郎氏

　経済アナリストの森永卓郎氏（67）が8日、ニッポン放送「垣花正　あなたとハッピー！」に出演。金融所得課税について語った。 　富裕層に対する課税のゆがみが国内外で課題になっている。これに対して、卓郎氏の息子で経済アナリストの森永康平氏は「所得税は基本的に所得が増えていくと負担率が上がっていく。でも、所得が1億円とかを超えてくる人たちは、給与でもらっているんじゃなくて、株を売った時の利益とか配当で年収が1億円を超えていく」とし、「株とかで得た利益はどれだけ稼ごうが、一律20％ちょっとしか税金がかからないルールになっている。実は金持ちほど税負担が減っていく。これはおかしいでしょということで、石破さんだけが言い出したわけじゃないですけど、格差是正のために金融所得課税を強化しようという話が出てきている」と解説した。 　続けて「富裕層に対して課税を強化しますってなった時に、富裕層は金持ちなので課税を避けるやり方をなんとか金を使ってでもやる人が出てくる」と主張。「富裕層への課税は日本1カ国で頑張ったところで、他がガバガバだとそっちに逃げていく」と指摘した。 　さらに、「今このタイミングで増税の議論が先行することすらおかしいんじゃないの。まず全体を押し上げてくれ。順番も違うんじゃないのと思います」と語った。 　卓郎氏は「金融所得課税を強化するというといろいろな反発が出るんですけど、私はそういうめんどくさいことはせずに総合課税という全ての所得を合算してそこに税金をかける形にすればほとんどの問題は解消すると思う」と主張した。「富裕層は海外に逃げる人がだいぶ出てくると思うんですけど、そういうモラルの低いヤツはさっさと出ていけと言えばいいと思います」と叫んだ。