Google検索も不要に? 検索AI「Perplexity」がスゴすぎてちょっと怖い
“AI検索”サービス「Perplexity」(パープレキシティ)がスゴい。 Perplexityは、質問に対してテキストで答えてくれる、チャットbot型生成AIだ。ChatGPTと似ているが、検索に特化しており、「Webの最新情報をベースに検索できる」点が異なる。 【画像で見る】7月4日時点の東京都知事選最新状況をPerplexity AIに聞いた結果(ChatGPTやGemini、Copilotとの比較あり) 例えば、7月4日時点で東京都知事選(7月7日投開票)の最新状況を聞くと、こんなふうに答えてくれる。 最新情報をベースに、有力候補4人を抽出した上で、石丸伸二氏が猛追する展開を簡潔にまとめている。 「ドワンゴの情報流出について今分かっていることを教えて」とも聞いてみた。 流出した情報の中身について、正確かつ簡潔にまとめている。重要な事項は太字で書かれて分かりやすい。 こんな調子で、何を聞いても分かりやすく答えてくれる。簡単な単語を使い、箇条書きを交えながら、短い文章で概要をまとめるのがうまい。うますぎて怖いぐらいだ。
自動で質問を深めてくれる
Perplexityは、質問を自ら深めて新たな質問を提案してくれるのもスゴい。 都知事選の質問なら、冒頭の回答の後に ・各候補者の政策主張はどれほどの支持を集めている ・投票率の推移はどのように進んでいる ・各候補者のSNS活動の影響はどれくらい といった質問候補を提示し、タップするだけで回答を生成する。最初の質問さえ考えつけば、新たに質問を考えることなく、どんどん知識を深めていくことができる。
ChatGPTと違い、あんまり間違えない
生成AIといえば、事実と異なる間違いを提示する「ハルシネーション」が起きることが知られている。 Perplexityは「誤情報がないように、どの情報ソースが一番的確なのかを解析・判断することで、検索結果の正確性を最優先にしている」とのことだ。 筆者はPerplexityで何十回も質問を繰り返してきたが、明らかな間違いに遭遇することはなかった。回答の参照元リンクを表示してくれるので、心配なときはリンクからソースを確かめられる。 反面、ChatGPTはよく間違える。都知事選についての同じ質問を、ChatGPTの最新版「GPT-4o」に尋ねると、こんな回答だった。 「2024年7月7日に行われる」「候補者は小池百合子氏など」といった正しい情報に混じって、立候補していない山本太郎氏の名前が出るなど、致命的な間違いがある。 ドワンゴの情報流出については、保有している情報が古いのか、流出内容についての記述は得られなかった。 他のAIはどうか。Googleの「Gemini Advanced」に都知事選について聞いてみたところ「現時点では選挙または政治家に関する回答には対応できません」と、つれない答え。Googleへは世間の監視の目が強いこともあり、政治的な回答はフィルターしていそうだ。 ドワンゴの情報流出内容についてはかなり正確な答えが出た。 MicrosoftのCopilot(旧Bing AI)も試した。都知事選は最新情報を比較的正確に反映しており、Perplexityに近い精度だ。ただ、タイミングによっては「このトピックには応答できないようです」と表示されることもあり、Googleと同様、政治的な内容にフィルターがかかるのかもしれない。 ドワンゴの流出についてもCopilotの内容は正確だった。ただドワンゴのニュースリリースからの引用が多く「ご心配をおかけしている皆様に深くお詫び申し上げます」など余計な文章が入っているのが気になった。