【ソフトバンク】V奪回を目指すチームに暗雲 和田毅の人的補償問題 今後危惧される「様々な影響」とは
ソフトバンク・和田毅の人的補償問題が未だ波紋を広げている。 1月11日に日刊スポーツが西武からFAでソフトバンクに移籍した山川穂高の人的補償に和田を獲得する方針を固めたと報じたことから始まり、大きな話題を集めた今回の一件。最終的にはリリーバーとして活躍していた甲斐野央の移籍で決着したが、その後も様々な意見がネット上で飛び交うなど大きなトピックスとなっている。 プロテクトリストの内容は両球団の取り決めによるものとあって、内容は明らかになっていないが、様々な報道でチーム最年長左腕の和田が漏れていたことが有力視されている。 昨年も8勝と先発投手陣では有原航平に次ぐ勝ち星をあげるなど、2月に43歳を迎える左腕は衰えぬ姿を見せていた。和田は15日に自身の自主トレを公開。人的補償問題について聞かれると「もうその件には触れたくない思い」「考えたくないというのが1番の思い」とコメントを発したと16日付のスポーツ各紙が報じている。 和田といえばダイエー時代からチームを知り、常勝軍団としてのチームの過程も見てきた。最近はV逸が続くことで育成選手の在りかたなども提言するなど、チームの精神的な支柱としても認められている。そんな、幹部候補生がプロテクト漏れしていたとなれば、選手たちのフロントへの目も厳しさを増し、不信感が生まれかねない。 また新加入となり、主砲としての働きが期待されている山川にとってもよりプレッシャーがかかるスタートとなりそうだ。自身の移籍から端を発して、一連の騒動が巻き起こったこともあり、ファンに受け入れてもらうためにはとにかく打つことが求められる。 当然、開幕投手候補ともいわれる和田への影響も心配されている。本人がいくら「触れたくない」といっても、今回の騒動は和田ばかりか甲斐野のキャリアを左右する大事な出来事とあって、今後も様々な形で取り上げられることは必至。メンタルをいかに整えられるかが今シーズンのパフォーマンスの鍵を握りそうだ。 FAの人的補償制度をめぐってはネガティブなイメージがつきがちとあって、名称の変更含め、制度改革の必要性も言われている。 V奪回を目指すチームに不穏なムードが漂った今回の出来事。2月のキャンプインからは小久保裕紀新監督の下で改めてチーム一丸となってリ・スタートといきたいところだ。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]