トヨタが「SUVではない」という「新型センチュリー」が、“車の贅沢”のあり方を変えるかも
新型のSUV!?と思った人もいるかも知れないが、これはトヨタの「センチュリー」。60年以上もの歴史を持つ、由緒正しき、トヨタのトップ・オブ・ショーファーカーだ。 【写真9点】「トヨタの新型センチュリー」を写真でチェック 最低地上高は185mmと、同社のカローラクロスの160mmよりも高いし、トランクは出っ張っていないし、電子制御4WDシステムを搭載している。
超高級ブランドのロールスロイスだって、同様のフォルムをしたSUV「カリナン」を発売しているのだから、トヨタが超高級SUVをデビューさせてもおかしくないのだが、同社はあくまでも「これはSUVではありません。センチュリーです」と言う。
同社いわく、センチュリーを指し示す言葉としてSUVはそぐわない、ということらしい。 SUV(スポーツ・ユーティリティ・ビークル)とは「スポーツ用多目的車」のこと。確かにセンチュリーはアウトドアスポーツを楽しむ車ではないし、多目的なわけでもない。 ただ見た目が「これからのセンチュリーはどうあるべきか?」を突き詰めた結果、SUVに“似た”スタイルになっただけだという。
今やVIPは車内が広いミニバンで移動するのが当たり前、当然センチュリーにも広い車内空間が必要だ。 そしてそこから下りる際は背筋を伸ばして美しく下りていただきたい。となると……と検討を重ねた末に、このフォルムにたどり着いたという。 ともかく。SUV“風”になった新しいセンチュリーを改めて見てみよう。 凜として風格のあるその姿は、確かに歴代センチュリーをモダンにしたデザインだ。従業員が1000人以上いそうな会社の社長クラスが下りてくるシーンがよく似合う。
新開発された3.5Lプラグインハイブリッドシステムを搭載することで、日常の移動ならモーターのみで静かに走行、長距離やいざという加速時はエンジンがアシストする。 後席の乗員に気づかれないほどスムーズに車線変更できる走行モード(リア・コンフォート・モード)を備え、停止時の揺り戻しを抑えるブレーキ制御も働く。