災害に備えて「ソーラーパネル」でスマホを充電してみた モバイルバッテリーの選び方も解説
ソーラーパネル選びのポイント
ソーラーパネルを選ぶにあたり、以下の点を重視した。 1. 出力:スマートフォンを充電できる十分な出力があること 2. 携帯性:非常用持ち出し袋に入れられるサイズと重量であること 3. 耐久性:屋外での使用に耐えられること 4. 変換効率:曇りの日でもある程度の発電ができること 一般的に、スマートフォンの充電に適したソーラーパネルは5W~30W程度の出力のものが選ばれる。小型軽量で十分な充電能力を持つという点で、このレンジが携帯性と実用性のバランスが取れているためだ。 一方、100Wなどの大型ソーラーパネルは、主に携帯用電源との併用を想定している。これらの大容量パネルは、ノートPCやその他の電力消費の大きい機器の充電、あるいは長期の野外生活などでより多くの電力が必要な場合に使用される。ただし、サイズと重量が大きくなるため、機動性は低下する。 今回の選定では、防災用としての携帯性を重視し、これらの条件を満たす製品として、FlexSolar製の20Wソーラーパネルを選択した。
選んだソーラーパネル:FlexSolar 20Wソーラーパネル
この製品の最大の特徴は、折りたたみ式で持ち運びやすい点だ。展開時のサイズは462×304×14mmだが、折りたたむと304×248×15mmと14型ノートPCとほぼ同じサイズになる。重量も実測で約428gとこの手のパネルの中では軽い。 メーカーのFlexSolarは中国のMeigetekが所有するブランドで、米国に拠点を展開するなど、一定の販売実績があるようだ。 変換効率は最大24%で、曇りの日でもある程度の発電が期待できる。また、パネル表面には耐久性の高いETFE素材を使用しており、屋外での使用や長期保管に適している。 出力は最大20Wで、USB Type-A端子とUSB Type-C端子の2ポートを備えている。どちらかのポートやケーブルが使えなくてももう片方が機能するという点で、災害時の冗長性を確保できる。 懸念点としてはソーラーパネルが対応している急速充電規格がQuickCharge 3.0規格で、業界標準となりつつあるUSB PD(Power Delivery)と互換性を持っていない点が挙げられる。QC3.0非対応機種とのリンクはUSB規格のBCP(Basic Charging Protocol)1.5Aで最大7.5W給電になると予想される。これがこのソーラーパネルが低価格で販売されている理由でもあるのだろう。 価格は執筆時点(2024年9月)で5345円だった。これはAmazon.co.jpでの10%オフクーポンを適用した後の価格だ。同クラスの製品としては標準的な価格帯といえる。なお、こういったクーポンやセールは頻繁に行われているので、購入時には最新の価格をチェックすることをおすすめする。