尹大統領側「機密警護区域で物理力行使、遺憾…公捜処は法の遵守を」
韓国の尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領側が3日、尹大統領に対する逮捕状の執行が中止になった後、「法を遵守して業務を進めることを強く要求する」と明らかにした。 尹大統領弁護団の尹甲根(ユン・ガプクン)弁護士はこの日午後の公示で「今日未明から内乱罪に対する捜査権がない高位公職者犯罪捜査処(公捜処)が不法無効な逮捕および捜索令状を、1級軍事機密保護施設区域であり警護区域で、警察機動隊兵力を動員して物理力を行使しながら強制的に執行しようとしたのは極めて遺憾だ」と主張した。 尹弁護士は「特に警備業務を担当にする警察機動隊兵力が捜査業務である令状の執行に積極的に加担したのは1級軍事機密保護施設侵入および特殊公務執行妨害、不法逮捕監禁未遂罪に該当し、厳重に警告する」とし「公捜処も国家捜査機関として法を遵守して業務を執行することを強く要求する」と訴えた。 公捜処、警察国家捜査本部、国防部調査本部が参加する合同捜査本部はこの日午後1時35分ごろ、公示を通じて「対峙が続く状況で事実上逮捕状の執行が不可能と判断し、執行阻止による現場人員の安全が憂慮され、午後1時30分ごろ執行を中止した」と明らかにした。 続いて「今後の措置は検討後に決定する予定であり、法に基づく手続きに応じなかった被疑者の態度に遺憾を表す」と伝えた。 これに先立ち公捜処は尹大統領に対する逮捕状執行のためこの日午前6時14分ごろ政府果川(クァチョン)庁舎を出発し、午前7時20分ごろソウル竜山区漢南洞(ヨンサング・ハンナムドン)大統領官邸に到着した。公捜処の検事および捜査官30人と警察120人など約150人が令状執行に投入された。 公捜処・警察関係者80人は午前8時4分ごろ、尹大統領に対する逮捕状を執行するため官邸前のバリケードを歩いて通過した。その後、鉄門と警護処が設置した「バス車壁」を通過して官邸警備を担当する警護処の人員、陸軍首都防衛司令部55警備団と対峙状況が続いたが、警護処の抵抗で5時間後に令状執行が中止になった。