<頂点へ・2020センバツ明石商>選手紹介/5 嶋谷蒼選手/中野憂翔投手 /兵庫
◇相手嫌がる打者目標 嶋谷蒼選手(2年) 笑顔と大きな声でチームを盛り上げるムードメーカーだ。試合前の円陣では、即興のギャグでナインの緊張をほぐす。「陰の主将」として来田涼斗主将(2年)を力強く支えている。 【動画】センバツ出場校、秋季大会熱闘の軌跡 外野を守り、打席に立てば鋭いスイングで広角に打ち分ける。だが、2019年秋の近畿大会準々決勝(大阪桐蔭戦)は悔いが残った。九回1死二塁の同点機に代打で出場したが、見逃し三振に倒れた。バットを一度も振らなかった自分が情けなかった。「重圧もあり、バットが出なかった。チームに申し訳なかった」と悔しがる。 「打席でも積極性を見せたい」。冬の練習では、初球から甘い球を狙って振ることを意識した。追い込まれたらファウルで粘るしぶとさも身につけた。「相手が嫌がる粘り強い打者」が目標だ。 前年チームでは、明石商応援団の名物「一発ギャグ」でスタンドを沸かせた。チームの「元気印」は、センバツのグラウンドで大暴れするつもりだ。 <1>172センチ、73キロ<2>右投げ右打ち<3>姫路・大的中<4>新聞を読む<5>好き=ギョーザ、嫌い=おでん<6>糸井嘉男外野手(阪神) ◇緩急の投球が持ち味 中野憂翔投手(2年) 朝来市の出身。明石商には捕手として入学したが、1年秋に「投手をやりたい」と狭間善徳監督に直訴した。新チームで一度は捕手に戻ったが、2019年秋の公式戦で投手として結果を残し、中森俊介投手(2年)に次ぐ「2番手」の座を確かなものにした。「自分のペースで試合を進められる投手はやりがいがある」と語る。 19年夏の甲子園でボールボーイを務めた。球場の迫力に圧倒されたが、「マウンドからの光景を見てみたいと思った」 緩急をつけた投球が持ち味。秋の公式戦では11回3分の2を投げて防御率1・54。直球は最速138キロだが、初速と終速の差が小さく、打者の手元で伸びる。冬場に徹底的に下半身を鍛え、変化球の切れは一層増した。 「中森の負担を減らしたい」と語る一方で、「甲子園のまっさらなマウンドにも立ちたい」。短期決戦のセンバツを勝ち抜く上で、「頼れる2番手」が大きな鍵を握っている。 <1>170センチ、74キロ<2>右投げ左打ち<3>朝来・生野中<4>筋トレ、音楽鑑賞<5>好き=海鮮丼とピザ、嫌い=シイタケ<6>山岡泰輔投手(オリックス) ……………………………………………………………………………………………………… 【メモの見方】<1>身長・体重<2>投・打<3>出身中学<4>趣味<5>食べ物の好き嫌い<6>目標の選手 〔神戸版〕