智弁和歌山高・渡辺投手

◇２７日　秋季近畿地区高校野球大会・準々決勝　智弁和歌山７―２滋賀学園（ほっともっとフィールド神戸） 　智弁和歌山（和歌山１位）は、エースナンバーを背負う渡辺颯人投手（２年）が２失点完投で滋賀学園（滋賀１位）に勝ち、２年ぶりのセンバツ出場へ当確ランプを灯（とも）した。 　１８０センチ、９０キロの渡辺は最速１４３キロの右腕。初回に３安打と犠飛で２点を先取されたが、スライダーやカーブを効果的に使い、２回以降は走者を出しながらもゼロを並べた。被安打７。奪三振は１と少なかったが、無四球と安定した投球を繰り広げた。阪神などの捕手だった中谷仁監督は「初回は苦しい失点の仕方だったんですが、渡辺がしっかり、よく踏ん張ってくれたと思います」とたたえた。 　今夏の甲子園でも背番号「１」だった渡辺。霞ケ浦との２回戦（初戦）６回から救援登板した。延長１０回までは得点を与えなかったが、６イニング目となった１１回に２失点（自責点０）し、涙をのんだ。 　夏春連続出場をほぼ確実として、渡辺は練習で支援してくれた１学年先輩の３年生に感謝する。 　「本当に自分らで勝ち取ったものではなくて、手伝ってくれた３年生に連れて行ってもらったと言っても過言ではないです。僕たちをセンバツに行かせるために、夜遅くまで付き合ってくれて。３年生のおかげで勝てましたので、ありがとうございますと言いたいです」と話した。