なぜマジメな人ほどダイエットに失敗しがちなのか。“カロリー計算”の落とし穴
“がまんするダイエット”で挫折を繰り返していませんか? 管理栄養士の伊達友美さんも、かつてはそうでした。が、食べてやせる「プラス栄養メソッド®️」をベースに20kg減量に成功、30年以上も食事カウンセリングを続けています。伊達式の「太らない食べ方」とは?(以下、著書『夜中にラーメンを食べても太らない技術』をもとに再構成)
毎日まじめにカロリーを考えるデメリット
ダイエットで失敗する人に多いのが、 何事もマジメにマニュアル通り実行しようとするタイプです。そのひたむきさは大いに評価したいところなのですが、こういう人は、会食などで食べすぎていったんダイエットのリズムが狂うと「もう、どうにでもなれ」とやけを起こし挫折してしまいます。 しかし、食べすぎた食品が翌日にすぐ脂肪になる、ということはありません。こう言うと、「いや、食べすぎた翌日は確実に体重が増えている」と反論されそうですが、それはほとんどが水分。つまり、むくみなのです。
食べすぎたってリカバリーできる
食べすぎた分が体脂肪として蓄えられるのは、およそ2週間後だといわれています。まず、食品のカロリーは食事誘導性熱産生という、消化吸収などで使われるカロリー以外は、腸から吸収されてエネルギーになります。一方、「食べすぎた」分は、糖というカタチで、肝臓に蓄えられます。 しかし、肝臓というトランクルームのストックはあくまで一時的。蓄えられるのはせいぜい1食分です。そこで、トランクがストックでいっぱいになると、別の行き場を求めることになります。その行き場が脂肪細胞なのです。 ということは、たとえ食べすぎたとしても、1食分くらいならば、肝臓にいるうちに燃やしてしまえば大丈夫というわけです。つまり、その後の1~2日で食べる量を抑えることができれば、体脂肪が増えることはないのです。
2~3日単位で帳尻を合わせばOK
ということで、食べる量は、2~3日単位で帳尻を合わせればOKと考えましょう。何がなんでも1食何キロカロリーに抑えるという節制は必要ありません。デートや家族との食事、同僚との飲み会や合コンなどでは大いに飲んで食べて結構。ただし、翌日や翌々日に食べすぎた分を考えて、食べる量を減らす、逆に足りない栄養素を足す、ちょっと運動してみるなど、少しずつ調整すればいいのです。