三井住友FG社長「金利競争する気はない」 預金獲得は利便性向上で
三井住友フィナンシャルグループ(FG)の中島達社長が朝日新聞のインタビューに応じ、預金の獲得をねらって「金利競争をする気はない」と語った。日本銀行の利上げを受け、各行では金利を上げるなどして預金を集める動きが活発化している。そこには加わらず、サービスの利便性を高めて口座数を増やす考えだ。 【写真】インタビューに答える三井住友フィナンシャルグループの中島達社長=東京都千代田区 三井住友FGは、銀行口座やクレジットカード機能などを備えた個人向けの金融サービスアプリ「Olive(オリーブ)」を昨年3月に立ち上げ、今年11月までに350万件までアカウント数を伸ばした。家計簿アプリを提供するマネーフォワードや、カナダの旅行予約サイトとの提携を発表するなど、サービスの拡大も続けている。 個人向けサービスでは、みずほFGが楽天カードに出資し、事業の強化を図っている。一方、ネット銀行を中心に、預金金利の引き上げやキャッシュバックで預金の獲得をめざす動きも相次ぐ。預金は貸し出しの原資となり、日銀の利上げが続けば利ざやの獲得が見込めるからだ。
朝日新聞社