寝転がってスマホを見るのは最悪、「子どもの目を守る」ために親ができるスマホ設定の簡単なコツ
視力が落ちる、目が疲れる、乾く、かすむ……いずれもスマホの使いすぎによる弊害としてよく知られたものですが、眼科専門医の松岡俊行氏によれば「実はスマホの本当の怖さは別にある」といいます。さまざまな障害を引き起こす「スマホアイ」から子どもたちを守るために、松岡氏が推奨するスマホの“ある設定”とは。 *本稿は松岡氏の著書『スマホアイ 眼科専門医が教える目と脳と体を守る方法』から一部抜粋・再構成しています。
■スマホは最低でも目から30センチ離して使うこと スマホの画面に集中しているとき、ほとんどの人が自分の姿勢に無頓着になります。 周囲のスマホを見ている人を思い出してみてください。どんな姿勢になっていますか? おそらく、うつむいて、猫背になり、画面を覗き込むようにしている姿が思い浮かぶのではないでしょうか。決してよい姿勢とはいえませんよね。 これは目にとって非常に危険。無意識に目と画面の距離が近くなっているからです。自分では気にならないかもしれませんが、目はずっと寄り目の状態で、どんどん疲弊していきます。
ある調査では、目とスマホの距離は平均で約20センチとされていました(野原尚美、他:携帯電話・スマートフォン使用時および書籍読書時における視距離の比較検討.あたらしい眼科:32:163-166、2015.)。これでは明らかに近すぎです。スマホを見るときは、意識的に30センチ以上の距離を保ってください。いまいち感覚がわからないかもしれませんが、たとえばA4用紙の縦の長さがだいたい30センチです。 大人でも無意識に画面に近づいて見ているのですから、腕が短く、目の健康にも無自覚な子どもはなおさら危険です。特に親が子どもにスマホを渡して見せているときは、子どもを見張っていられない状況であることも多いでしょうから、注意することもできません。これではスマホアイまっしぐらです。