素直に謝れない人がわかっていない、すぐに謝罪することのメリット
「迅速な謝罪」の価値を知っていますか?
さまざまな価値観を持った人々が一緒に活動するなかで、すれ違いや勘違い、過ちが生じることは自然なことです。そんなとき、素直に謝ることができれば、人間関係を円滑にできます。 ・要領のいい人は、つまらないプライドにこだわらない 要領のいい人は、自分に非があれば1秒で謝ります。間違いに気づいた時点で、迅速に謝罪することで、トラブルを初期消火するのです。謝り方もスマートです。言い訳はしません。問題を他人や何かのせいにすることで、その瞬間に自分の評価を下げることを知っているからです。 余計な言い訳はせず、「自分には何ができたか、何をすべきだったのか」に焦点を当て、反省の弁を述べます。これで、自分の好印象を保つことができるのです。 しかし、「謝ったら負け」とばかりに、どうしても頭を下げられない人がいます。謝罪を先延ばしにすると、問題はさらに複雑化し、解決が難しくなるばかりか、人間関係にも悪影響を及ぼすのは、言わずもがなでしょう。 そのため、過ちを認める勇気を持ち、適切なタイミングで謝ることは、ビジネスシーンで重要なスキルの1つと言えます。もちろん、好きで謝る人などいないでしょう。謝罪した途端、居丈高にマウントを取ってくる人もいます。イラっとするところですが、要領のいい人はつまらないプライドにこだわりません。自分のプライドよりも相手の顔を立てることを優先するからです。 どうしても、頭を下げるのがイヤな人は、1つ「相手に花を持たせてあげた」と考えてみてはいかがでしょうか。 ・謝罪は、信頼関係を築くチャンスとなり得る 謝罪は誰にとってもイヤなものですが、要領のいい人はそこで発想を変えます。謝罪を恥や失敗として捉えるのではなく、信頼を再構築し、関係をより強固にする手段と捉えるのです。過ちから学び、その経験を次に活かす方法を模索する姿勢を示すことにより、個人としてもプロフェッショナルとしても成長を遂げる姿を印象づけます。 謝罪は、過ちを認める行為を超えた「人としての器」を測る意味を持つのです。それは、自分自身がどのように改善し、成長していけるかを常に考える姿勢を相手に示すものであり、問題解決に向けて建設的なステップを踏む意志があることが伝わります。 実際に、他人や環境のせいにすると、そこで思考が止まり、成長の機会を逃してしまいます。しかし、起こったことを自分の責任として受け止めることができれば、不思議と心が軽くなるものです。実際に、成功している人たちは、謝罪をすることで自身の誠実さと責任感を示し、信頼関係を築きます。 謝罪は単に過ちを認める行為以上のものであり、相手に対する敬意と、問題を解決して前に進むための意志を示すものでもあるのです。
塚本亮(株式会社トモニツクル京都山城代表取締役)