初賜杯の大関・琴櫻、優勝インタビューで「横綱!」の掛け声に“照れ笑い” 館内の爆笑を何度も誘う 豊昇龍との21年ぶり“大関同士”の相星決戦を制す
<大相撲十一月場所>◇千秋楽◇24日◇福岡・福岡国際センター 今年1月の大相撲初場所後に新大関となった琴櫻(佐渡ヶ嶽)が初の賜杯を手にした。結びの一番で大関・豊昇龍(立浪)をはたき込みで下すと、その瞬間、館内は大歓声に包まれた。大関同士の相星決戦は2003年、名古屋場所の魁皇と千代大海以来、21年ぶりとなった。 【映像】こんな琴櫻は見たことない…優勝インタビューの様子 優勝インタビューに応じた琴櫻に対して館内のファンからは「横綱」の掛け声が響き、本人は照れ笑いを浮かべた。館内の爆笑を何度も誘ったインタビューの内容は以下のとおり。 ― 入門から九年で、ついに賜杯を手にすることができました。 決定戦を経験したり、優勝が近づいても優勝できない場所が続いて苦しい思いもあったんですけど、しっかり辛抱してやれば賜杯抱けるんだと実感できました。 ―初めて受け取った賜杯の重さは 重かったです。 ―今日は勝てば優勝という相星決戦。どんな気持ちで 土俵上がるまでは意外と落ち着いていたんですけど、控えに入ると気持ちのたかぶりもあり、それを落ち着かせながら目の前の一番に集中して臨めたかなと思います。 ―気持ちの違いも今日はさすがに そうですね。この一番で決まるということだったので、余計なことを考えずに自分らしくいこうと臨みました。 ―豊昇龍関との取組は相手に上手まわしを取られる展開に。内容的には 本当にがむしゃらに取っていたので、内容は覚えていないんですけど…(館内笑い)集中して相撲を取った結果だなというのと、気づいたら相手が土俵に落ちていたので「勝った」と実感しました。 ―改めて勝った瞬間の気持ちを そうですね…覚えてないです…苦笑(館内爆笑) ―大関五場所目での優勝。今場所、相撲内容は 良くない内容もあったんですけど、一つずつ白星につなげていけて、それが白星に変わっていって、最後しっかり結果につながったのかなと思います。 ―何か成長を感じる部分は (質問に答えようとしたところで「横綱!」の掛け声が館内に響き、照れ笑いを浮かべる) そうですね…そろそろ優勝しないと先代にも怒られると思ったので(笑) ―師匠・佐渡ヶ嶽親方は「楽しんでいるように感じる」と 変な緊張感なく1日、1日をしっかり目の前の相撲に集中して、自分らしく相撲が取れていたのかなと。 ―大関が27歳、大関5場所目での優勝。これがまさに先代・琴櫻関と同じタイミングでの優勝。意識は? 後から聞かされたんですけど…間に合ってよかったです(笑)(ここでも館内笑い) ―どう報告しましょう? まだ「ここで満足するな」と言われると思うのでしっかりと、次の場所に準備をして、自分らしく先代に追いつけるようにやっていければと。 ―来年の初場所は横綱の地位を目指す場所に 私が入門したのが九州だったので、そこで優勝できたのが一つよかったですし、来場所に向けて自分らしくやっていくのが大事だと。しっかりと強い気持ちで臨んでいこうと。 ―何を磨いていきたいですか? 今持っている持ち味もそうですし…先代親方にも師匠にもないような相撲を取っていきたいと思います。 琴櫻は同じしこ名の元横綱の祖父が、1973年の名古屋場所で優勝して以来、約半世紀ぶりに琴櫻の名を刻んだ。 ■琴櫻 将傑 (ことざくら まさかつ) 所属部屋:佐渡ヶ嶽 本名:鎌谷 将且 しこ名履歴:琴鎌谷→琴ノ若→琴櫻 生年月日:平成9年11月19日(27歳) 出身地:千葉県松戸市 身長:189.0cm 体重:178.0kg 得意技:右四つ・寄り・押し (ABEMA/大相撲チャンネル)
ABEMA TIMES編集部