決勝進出のU-18からドラフト指名何人?
U-18のワールドカップのスーパーラウンドで日本代表チームは5日、キューバ戦に9-0で圧勝、無敗のまま、今日6日に甲子園で、ナイターで行われるアメリカとの決勝戦を迎えることになった。 「世界一になるために集まった20人」と、西谷監督が胸を張るU-18の侍Jメンバーには、今秋のドラフト候補がズラリ。大会を通じて、日米のスカウトがネット裏に陣取ってスピードガンを構えていたが、このうちいったい何人が今秋のドラフトでプロから指名されるのだろう。各球団のスカウトが揃って、「ドラフト1位で消えるだろう」と絶賛していたのは、投手では、小笠原慎之介(東海大相模)、高橋純平(岐阜商)、野手では、オコエ瑠偉(関東第一)、平沢大河(仙台育英)の4人だ。 夏の優勝投手の小笠原は、150キロを超えるストレートに加え、安定した制球力を備えた完成度の高い左腕。高橋は、大腿部を痛めた影響から岐阜県大会では、長いイニングを投げることもなく敗退したが、今大会では、故障からの回復ぶりをアピール。またオコエの走力と身体能力は、メジャーのスカウトが驚嘆するほど。大型ショートの平河も、この日のキューバ戦では、「5番打者の役割は打点を挙げること」と、一回二死二、三塁から先制のタイムリーツーベースを逆方向の左中間に放つなど、木製バットへの対応と勝負強さを見せつけた。捕手と内野手は、各球団共通の補強ポジション。オコエだけでなく平河もドラフト上位で消える逸材であることは間違いない。 この4人以外では、かつてヤクルトの名スカウトとして活躍された片岡宏雄氏は、こんな見立てをしている。 「ピッチャーでは、仙台育英の佐藤世那が夏の甲子園に比べて余裕が生まれたのか良くなっている。彼の武器である2種類のフォークのコントロールにばらつきがなくなった。体も強そうだし、あれだけフォークをコントロールできるならばプロで通用するのではないか。 岐阜商の高橋純平は、ノビシロとセンスを感じさせる。故障も肩、肘ではないし、各球団の評価も変わっていないだろう。大分商の森下暢仁に関してはバランスの悪さが目につく。ストレートに力はあるので、おそらく指名されるだろうが、制球力のバラつきは、プロに入ってもなかなか修正の難しい点。秋田商の成田翔は、上背がないがヤクルトの石川にその姿が重なる。下位指名でとっておけば、面白い存在なのかもしれない」 片岡氏が付け加えたのは、投手では、アメリカ戦で好投した佐藤世那、阪神ら数球団が大分県大会からマークしていた大分商の森下暢仁、秋田商の169センチしかない小さな左腕の成田翔の3人。成田は社会人、大学へ進むことが有力視されているが、片岡氏はスカウト時代に自らも獲得にかかわった同校のOBであるヤクルトの石川雄規に、その姿が重なるという。