EC事業者が業務で「ChatGPT」を使用する際に知っておくべき「AIの得手不得手」「プロンプト作成のコツ」「注意点」
GPT-3.5(無償版)とGPT-4(有償版)の違い
「『ChatGPT』を試してみたのだけれど、思ったような結果が返ってこない……」というケースも少なくありません。そのような時は、 ・指示の仕方を工夫する ・性能の良いGPT-4を使う といったアプローチで、結果が改善されることがあります。 無償で利用できる「ChatGPT」は、GPT-3.5というGPT-3の改良版で動作しています。有料版の「ChatGPT Plus」ではGPT-4が利用でき、性能が向上していることが実感できます。 比較表 |ChatGPT |ChatGPT Plus 料金 |無償 |月20ドル 利用できるモデル |GPT-3.5 | ・GPT-3.5 ・GPT-4 (50回/3時間まで) ・Browse with Bing ・Advanced Data Analysis ・Plugins ・DALL-E3 ・My GPTs すなわち、有償版では、GPT-4を使えることが1つの大きなメリット。GPT-4はGPT-3.5より大幅に性能が向上しており、「小学生と大学生の違い」と表現した方がいましたが、筆者の実感も同程度です。
以下のグラフは1万4000もの多肢選択問題を、あらゆる言語で「ChatGPT」が解いた時の正答率です。GPT-3.5が英語で解くより、GPT-4が日本語で解く方が、正答率が高かったのです。
日本語の回答がより的確になることが想像できるでしょう。以下の画像は「以下のメールにOKで返答して」という非常にシンプルな指示した際の回答です。 □ ChatGPT(GPT-3.5)
□ ChatGPT PlusでGPT-4を選択した場合
GPT-4では、文脈を理解し適切な敬語が使われ、文意を汲み「最善を尽くします」などの言葉が加えられているのが印象的です。 なお、一部サービスでは、GPT-4と連携しているものもありますが、GPT-4のAPIの利用料は現在、従量課金で、一般利用かつ無料のサービスに話題が殺到すると、提供する事業者にとってはコスト高になります。 アクセスが集中すると、制限がかかるGPT-3.5への接続に変えたような挙動をするサービスもあるようです。3時間に40回の対話に限られるものの、明示的にGPT-4を使えるのが「Chat GPT Plus」と言えます。