アフガン首都で自爆テロ、タリバン政権の難民相死亡
(CNN) イスラム主義勢力タリバンが実権を握るアフガニスタンの首都カブールで11日、爆発があり、暫定政権の難民相が死亡した。当局によると、過激派組織イラク・シリア・イスラム国(ISIS)による自爆テロという。 死亡した難民相のハリル・ハッカーニ氏は、タリバンで力を持つハッカーニ派を率いるシラジュディン・ハッカーニ内相のおじ。 難民省の報道官がCNNに説明したところによると、自爆犯は訪問者を装って同省の建物に入り、ハリル・ハッカーニ氏が書類作業をしていたところで自爆した。ロイター通信は同氏のシラジュディン氏とは別のおいの話として、同氏のほか6人が死亡したと報じた。 タリバンは声明でISISによる「卑劣な攻撃」と非難し、ISISは「他のイスラム教徒を異教徒と宣言しつつ自らをイスラム教のグループと偽って称している一派」だとした。 タリバンが3年前に実権を握って以来、これまでに発生した自爆テロの犠牲者としてはハリル・ハッカーニ氏は最も高位となる。 米国は2011年に同氏を特別指定国際テロリストとして指名手配した。同氏はまた、国連安保理の1988年の制裁リストにも加えられていた。 ハッカーニ派はアフガニスタン内戦中に相次いで大規模な攻撃を仕掛け、タリバン内部であつれきが生じていた。 米シンクタンクの戦争研究所によると、ハッカーニ派はタリバン下にあるが独自の活動路線を維持している。 英シンクタンクの王立国際問題研究所(チャタムハウス)は、ハッカーニ派とその他のタリバンとのあつれきは統治戦略の違いによるところが大きいと指摘している。