「表現の不自由展」中止問題 参加アーティストが会見(全文3完)検閲は内面化したときに完成する
資金創出の具体的な話を教えてほしい
島貫:美術ライターの島貫と申します。よろしくお願いします。ちょっと2点質問があって、1つは具体的な質問、もう1つは少し理念的な質問になります。1つは今、卯城さんからも言及がありましたが、ファンディングに関してで、これ、配布されたプレス資料によると資金の創出と、そのためのアーティストのよる作品のドネーションとありまして、ちょっとこれについて具体的に、もうちょっとお話を伺いたいです。 もう1つは、今例えばSNSとかのハッシュタグで今回あいちトリエンナーレに対するアーティストのアクション、Jアートみたいな非常にちょっと揶揄的な表現が出ています。それはある種、二項対立的な仮想の問題を設定して、実践的な活動を避ける。あるいは例えば戦時性暴力のような具体的にやっぱりノーと言わなきゃいけないものに対して実際的なアクションをしてないんじゃないかという批判に基づくものだと思うんですね。しかしながら、これは日本の戦後民主主義だったりだとか、あるいは近代以降の市民社会の中で培われてきた、コンテンポラリーアートっていうものの理念にも非常に関わるものだと思います。そのJアートっていうことに対して今言われている立場だと思うので、その辺についてのちょっとコメントをお伺いしたいなと思っております。 ホンマ:まずクラウドファンディングについて説明させていただきます。今回われわれはもう今までの資金全てを身銭を切ってやってきているので、今日からクラウドファンディングを始めます。ですので、ぜひ皆さんチェックしていただきたいなと思います。これはおそらくReFreedom_Aichiで検索するとウェブが見えるようになっているんですかね。ぜひ見てみてください。 小泉:われわれアーティストもそれぞれ作品をドネーションしています。なので高いものだと30万円ぐらいの作品から、もっと手軽なものだと、例えば2万、3万の作品、または5,000円ぐらいでちょっとした記録集も作りますので、記録集がもらえるとか、そういういろんな形で皆さまに協力していただけるようになっていますので、どうぞ皆さん、ご協力ください。よろしくお願いします。