損保ジャパン・三井住友海上・あいおいニッセイ同和の3社、カルテル問題で計19億円の課徴金へ
損害保険大手4社が法人向け共同保険の保険料を事前調整していた問題で、コスモ石油など4つの企業・団体の保険をめぐって独占禁止法違反(不当な取引制限)にあたる価格調整(カルテル)や談合を行っていたとして、公正取引委員会は4社のうち、損害保険ジャパン、三井住友海上火災保険、あいおいニッセイ同和損害保険の3社に合計約19億円の課徴金納付命令を出す方針を固めた。関係者への取材で判明した。 東京海上日動火災保険は、課徴金減免制度に基づいて違反を事前に申請したとみられ、課徴金は免れる見通し。 今回は、コスモ石油、JERA(奥田久栄社長、東京都中央区)、エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC、高原一郎理事長、東京都港区)、シャープ(沖津雅浩社長、堺市堺区)の4つの企業・団体の保険取引が対象となる。 2023年に6月発覚した損保4社による価格調整は、約580の取引先(企業・団体)であったことが金融庁の調査で判明し、4社は同年12月に行政処分を受けている。 今回の件で、公取委が2023年から調査を行った8つの案件(保険代理店を除く)について、処分方針はすべて出たことになる。 京成電鉄、東京都の保険取引に関しては、約1億5千万円の課徴金納付命令の方針が出ており、一連のカルテル問題での損保大手4社への課徴金は、合計で20億円超となる。