ドンキ、アメリカンドックの“微妙すぎる部分”だけ味わう弁当を発売 担当者「ライバルはフライドチキンの皮だけ弁当です!」
ドン・キホーテは12月1日、「アメリカンドックのココだけ弁当」(430円)を発売する。同社が2023年11月から展開する弁当・総菜ブランド「偏愛めし」シリーズの新商品で、アメリカンドックの根本にあるカリカリした部分を味わうのが目的の商品だ。思い切ったコンセプトの弁当はなぜ誕生したのか。商品開発の担当者に話を聞いた。 【画像】アメリカンドックの“微妙すぎる部分”、弁当のパッケージ、敷き詰められたおかず、弁当の全体像、ふたを取った弁当、ライバルのフライドチキンの皮だけ弁当、衝撃的すぎるその他の弁当(計10枚) 弁当のおかずコーナーには、茶色いスナック菓子のようなものが敷き詰められている。これは、棒状にしたドーナツ生地を揚げた後、一口サイズに切断したものだ。 このおかずは、アメリカンドックの根本にあるカリカリとした部分をイメージしている。揚げたドーナツ生地をおかずに、ケチャップライスを食べるという独特な仕上がりとした。おかずのサイズがバラバラになっているのは、同じアメリカンドックでも、根本のカリカリ部分の大きさが異なっていることを意識してのことだという。弁当容器には、ケチャップとマスタードが入った容器が添付されている。 担当者がこのアイディアを思いついたのは今年の8月頃だという。 「仕事帰り、ケチャップを付けたアメリカンドックと、おにぎりを交互に食べたところ、とてもおいしかったのです。私は特に、根元の部分が好きなので商品化を決めました。また、8月はお祭りが多く開催されており、アメリカンドックをよく見かけます。こうしたこともヒントになっています」 弁当のふたには「アメリカンドックの根元を思う存分食べたかった!」「カリッカリ カリッカリと噛(か)みしめる幸せ!」と記載されている。担当者の“偏愛”を表現しているのだ。 あまりにも突飛なコンセプトなので、消費者の支持を得られるかどうか心配になるが、勝算はあるという。それは、5月に発売したところ大きな話題となった「フライドチキンの皮だけ弁当」の存在だ。フライドチキンの皮とご飯で構成されているのが特徴で、発売直後には同弁当を紹介するX(旧Twitter)の投稿に2.5万の「いいね」が付いた。担当者のフライドチキンの皮に対する“偏愛”を表現した商品だ(出所:SNSで話題になったドンキ「フライドチキンの皮だけ弁当」 単なる“悪ノリ”ではない「偏愛めし」が生まれた背景)。 担当者は「新商品のライバルは、フライドチキンの皮だけ弁当です」と力説する。
みんなの75点より、誰かの120点
ドンキの偏愛めしのコンセプトは「みんなの75点より、誰かの120点」だ。消費者に支持されるため、あえて尖った商品を送り出している。偏愛めしは、全国の約350店舗で展開しており、1カ月の売り上げは1億円を突破しているという(2024年6月時点)。これまでも、ソースが染みたジューシーな衣でごはんを食べる「ころもが主役のチキンカツ弁当」、大量の“あん”が入った「あんだく溺れ天津飯」といった個性的な商品が誕生している。 新しく登場したアメリカンドックのココだけ弁当は消費者の支持を得られるか。
ITmedia ビジネスオンライン