共和党綱領案、トランプ色鮮明 中絶踏み込まず無党派意識
【ワシントン共同】米大統領選で政権奪還を目指す共和党は8日、公約となる綱領案をまとめた。不法移民の流入阻止やインフレ抑制などでトランプ前大統領の主張が盛り込まれ、トランプ色が鮮明な内容。主要争点の人工妊娠中絶を巡っては、保守派が望む全米での一律禁止には踏み込まず無党派を意識した。 15~18日に中西部ウィスコンシン州ミルウォーキーで開く党大会で採択する。米メディアは、2020年の前回大統領選で使用した16年の綱領よりも保守色が薄まったと指摘した。 妊娠後期の中絶に反対する一方で、規制は各州の判断に委ねるとした。メキシコとの国境を封鎖し、史上最大の強制送還を実施。移民の犯罪を食い止め、外国の麻薬カルテルも解体するとした。 経済面では、物価を再び下げ、米国を世界有数のエネルギー生産国にすると宣言。労働者の大幅減税を実施するが、社会保障は維持する。 選挙の公正性を保つと主張。「過激なジェンダー思想」を子どもに押し付ける学校には、連邦政府拠出の資金を減らす。