A24&NEON…インディーホラーがハリウッド席巻!2024年最新ホラー事情
本題から少し話が逸れるが、2024年を代表するホラーはフランスから生まれた。カンヌ国際映画祭で脚本賞を、トロント国際映画祭のミッドナイト・マッドネス部門では観客賞を受賞し、今年最もワイルドでセンセーショナルなホラーといっても過言ではないコラリー・ファルジャ監督、デミ・ムーア、マーガレット・クアリー主演『ザ・サブスタンス(原題) / The Substance』だ。同作はメジャーでもインディでもなくイギリス発のストリーミングサービスMUBI配給で、9月20日に北米1,949館で公開され320万ドル(約4億5,000万円)を稼ぎ出し、初登場6位を記録(日本では2025年5月公開)。同社の配給作品としては最大のヒットとなった。
今後も、IFCフィルムズとシャダーが共同配給する『アズラーイール(原題) / Azrael』が9月27日に北米で封切られる。サイモン・バレット(『サプライズ』『ゴジラxコング 新たなる帝国』)脚本、サマラ・ウィービング主演のアクションホラーだ。シネヴァースが北米配給を手がけるシリーズ3作目『テリファー 聖夜の悪夢』も10月11日に公開(日本公開は11月29日)。2022年に封切られた前作『テリファー 終わらない惨劇』が、製作費25万ドル(約3,500万円)ながら北米で興収1,000万ドル(約14億円)を超える大ヒットを記録しただけに、この最新作もハロウィンシーズンを席巻しそうな予感。A24とNEONを筆頭に、今後もインディーホラーに要注目だ。(小林真里:映画評論家/映画監督)