捨ててよいものいけないもの それを突き詰めて出家したお釈迦さま
セルフマネジメントのための3つの基礎
「セルフマネジメントのための3つの基礎」の1つ目は、基礎体力です。基礎体力とはジャンクフードを食べ過ぎたり、暴飲暴食、深酒などをしたりせず、日々体を動かして、基本的な体力をつけていくことです。基本的な体力がなく、すぐに体調を崩すようでは、どれだけ効率的な計画を立てても実行に移せません。 2つ目は、基礎精神力です。これは、誰かの言動に影響されたり流されたりしない心の強さや、成し遂げたい目標に向かって行動し続ける意思の強さを指します。仕事においては、どんな事態にも適応する力なども含まれてくるでしょう。 現代人において一番重要なのは、3つ目の基礎回復力。自分を回復させるための休息です。現代人は本来リラックスすべき時間に、リラックスできていないと感じます。それどころか、負荷をかけていたりする。例えば、疲れているというのに、眠る前に脂っこいラーメンを食べたりして体に負荷をかけていませんか。さらに布団に入ってからも、眠らなければと思いつつ、スマホで動画を見たり、ゲームをしたりして夜中まで、ときには朝方まで起きていませんか。それらは胃などの消化器官や脳に負荷をかけます。つまり自分で自分をいじめているのです。 こういった改善すべき実態を、まずは見つめなければなりません。私たちは忙しさを誰かのせいにしてしまいがちですが、自分で自分を忙しくさせてしまっているということに、多くの人は気づいていないのです。 仕事ができる人は、自分自身の現状をよく把握しています。世の中はむちゃ振りされることが多いものだと認識した上で、前述の「3つの基礎」で心と体のコンディションを整えつつ、自分の戒律(ルール)を決めて効率よく業務を遂行しているのです。 「自分の戒律を決める」とは、「優先順位を決める」ということ。どんなに自分が忙しくても、絶対にやらなければならないこと、やらなくてもいいこと、後でやってもよいことを、日ごろからきちんと分けておくのです。その上で、「誰かに委託してもいいもの」があれば、誰かに任せたり、助けてもらったりする。それでもままならないようであれば、「断る」勇気も必要なのだと思います。