手取り「16万円」の新卒ですが、通勤が大変で一人暮らしを検討中。家賃「5万円」だと生活は厳しいですか?
新卒で就職して仕事が始まると、勤務地によっては自宅からの通勤が大変な場合も考えられます。会社の近くに引っ越して、一人暮らしをすることを考える人もいるでしょう。 そこで今回の事例のように、「新卒で手取り収入が16万円ほどなのに、家賃5万円の物件に住んでも大丈夫なのか」というような疑問が生じる人もいるかもしれません。 今回は、家賃の相場や生活費の目安について調べてみました。平均値を参考にして、自身の生活費をシミュレーションしてみることで、安心して一人暮らしを始められるでしょう。 ▼アパートの1階と2階で「家賃」はどれだけ変わる? 1階暮らしのメリット・デメリットも紹介
手取り16万円で「家賃5万円」は妥当?
国土交通省の「令和4年度 住宅市場動向調査報告書」によると、入居した住宅の家賃の平均月額は7万8069円とのことです。共益費の平均月額は4836円とされており、平均家賃と合わせると8万2905円となります。 ただし、この平均家賃は三大都市圏(首都圏・中京圏・近畿圏)の平均となるため、ほかの地方の家賃相場も含めると、全国の平均家賃は下がる可能性があるでしょう。 また一般的に、家賃は手取りの3分の1程度が理想的であるといわれています。手取り16万円の場合は5万3000円程度が理想的な家賃の目安となるため、家賃5万円であれば適正の範囲内であるといえるでしょう。 仮に手取り16万円で三大都市圏と同等の家賃の物件に住む場合は、目安の家賃よりも3万円程度オーバーしてしまうため、生活が苦しくなってしまう可能性も考えられます。
一人暮らしの生活費の目安はどれくらい?
総務省統計局の「家計調査 家計収支編(2022年)」によると、34歳以下の単身世帯における1ヶ月あたりの平均消費支出額は15万8198円であり、主な支出項目の平均は以下の通りです。 ・食料:3万4385円 ・住居:3万6676円 ・光熱・水道:9272円 ・家具・家事用品:3577円 ・被服および履物:7643円 ・保健医療:5348円 ・交通・通信:2万84円 ・教養娯楽:2万1908円 ・その他の消費支出:1万9306円 同調査では家賃地代が3万6414円となっていて、家賃地代を除いた場合の消費支出は12万1784円です。これを踏まえて家賃5万円の物件に引っ越すとしたら、消費支出は17万1784円となり、手取り16万円では赤字になってしまうことが分かります。