全国に広がる「部活動改革」、自治体と指導者の“コミュニケーション”が成功の鍵!? 部活動の「地域移行」で、教諭たちの負担軽減を目指す
教諭の負担軽減を目指し、地域への移行が求められている“部活動”。子どもたちの経験を広げる場を維持するべく、全国の自治体ではどのような取り組みが行われているのでしょうか。その“答えのひとつ”にたどり着いた自治体を取材しました。
“地域移行”で目指す、働き方改革
名古屋市南区にある『名古屋市立明豊中学校』。体育館では、生徒たちが生き生きと部活動に取り組んでいます。スポーツに親しんだり、興味を深める機会にもなっている部活動。実は今、この“部活動”に変化が訪れています。
それは、昨年度から段階的に始まった「部活動の地域移行」。国の方針は、学校教員が指導する形から、地域で指導するクラブなどへと移行しようというものです。部活動の変化に生徒たちからは、「休日練習が減るって(聞いた)」「部活の回数が減るのが不安かな。バスケを続けてきたから急になくなっちゃうのは悲しい」など不安の声も。
部活動の地域移行の背景にある、大きな理由は“教員の負担の大きさ”。中京テレビ「キャッチ!」は、同校で女子バスケットボール部顧問を務める、小木英梨奈教諭の1日に密着しました。
午後3時、授業終了。放課後、息をつく暇もなく、掃除の見守りと生徒の送り出しへ向かいます。午後3時30分、部活を交代で見ながら、担当する生徒会にも顔を出す小木教諭。午後5時30分に部活動が終了し、やっと落ち着いたと思いきや、今度は約1時間の職員会議に参加。自分の業務に取り組む頃には、すでに時計は午後7時前を指していました。
「(これから)合唱コンクールの台本と来週の授業の準備。出欠の確認、子どもが書いてきたもののチェックとか…」と、残りの業務について話してくれた小木教諭。忙しいのは、平日だけではありません。部活動の予定表を見ると、土曜日にも“練習”の文字が。
小木教諭曰く、「(土曜は)8時から11時で、練習試合の時はそれより長い」という部活動。その結果、残業だけではなく、家に仕事を持ち帰ることもよくあるといいます。 「(子どもたちが)学びやすいようになったらいいなっていう思いを込めて」と、仕事への思いを語る小木教諭。この日、学校を出たのは午後9時を回ってからでした。
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