柳家花緑の『柳田格之進』は一聴の価値あり『朝日名人会 第246回』
映画・音楽・舞台など各ジャンルのエンタメ通=水先案内人が、いまみるべき公演を紹介します。 【水先案内人 山本益博のおススメ】 「朝日名人会25周年記念」の一環で『第246回朝日名人会』は、春風亭朝枝『加賀の千代』、柳家さん喬『棒鱈』、春風亭一朝『二番煎じ』、柳家花緑『柳田格之進』という番組。 さん喬の『棒鱈』も一朝の『二番煎じ』も聴きものだが、私のお薦めは、なんといっても花緑の『柳田格之進』である。半年ほど前、落語の『柳田格之進』を基にした映画『碁盤切り』が封切られた。その映画『碁盤切り』が巷の話題に上がっていたころ、花緑の『柳田格之進』を聴いた。 花緑の『中村仲蔵』は、後半、仲蔵のおかみさんが素敵に演出されているが、この『柳田格之進』も、前半、淡々と噺を運びながら、後半、汚名を晴らした格之進の、節度をわきまえた、旧武士の優しい威厳が迫ってくる。じつに臨場感にあふれ、格之進の「人間味」が伝わってきた名演だった。 この『柳田格之進』をまだお聴きになられていない方にお薦めである。いつか花緑の「十八番」になるに違いない。 <公演情報> 『朝日名人会 第246回』 2025年1月18日(土) 東京・有楽町朝日ホール 開場 13:15 / 開演 14:00 【演目】 春風亭朝枝 『加賀の千代』 柳家さん喬 『棒鱈』 春風亭一朝 『二番煎じ』 ー 仲入りー 柳家花緑 『柳田格之進』 ※都合により演目・出演者が変更となる場合がございます。 【チケット】 全席指定:4,500円