「イッペイは最初からハメられていた」…水原一平容疑者が陥った、違法ブックメーカーの「巧妙な手口」
ドジャースの大谷翔平選手(29歳)の元通訳、水原一平容疑者(39歳)に対し、連邦検察は「銀行詐欺罪」で訴追した。専門家は、水原容疑者が違法賭博に手を染める前から目をつけられていた可能性を示唆する。 【写真】笑顔が消えていた…イッペイの変わりゆく表情
大谷のカネが目当て
1600万ドル(約24億5000万円)のカネを大谷の口座から違法賭博の胴元に不正に送金していた、元通訳の水原容疑者。13日(現地時間12日午前)に米カルフォルニア州ロサンゼルスの連邦地裁に出廷した。 「水原容疑者は1日数十回、合計で1万9000回以上の賭けを行っていたとされています。1回あたり平均1万2000ドル(約184万円)、最大で2000万円以上のカネを賭けていたこともあるそうです」(現地で取材しているジャーナリスト) 捜査当局によると、水原氏が賭けで勝ったのは1億4000万ドル(約214億円)で、1億8000万ドル(約276億円以上)は負けていた。違法ブックメーカーのマシュー・ボウヤ―氏に対し、4060万ドル(約62億円)以上の負債を抱えていたとされる。 水原容疑者はかつて米スポーツ情報局『ESPN』の取材に対し、2021年にポーカーを通じてボウヤ―氏と知り合い、スポーツ賭博を始めたことを明かしている。 あまりにも莫大な賭けの金額。当初、「彼(大谷)のライフスタイルについていきたかった」と述べていたが、きっかけはそうであっても、相当なギャンブル依存状態だったことがうかがえる金額だ。 違法賭博を始める前から、ポーカー場に出入りをしていた水原容疑者。スーパースター大谷翔平の通訳として顔も割れていたことから、違法ブックメーカーは最初から「大谷のカネ」目当てで近づいてきたはずだ。
「こいつギャンブル好きだな」
「いつから水原容疑者がギャンブルにハマっていたかはわかりませんが、『こいつ、相当ギャンブル好きだな』とわかった時点で、目をつけられていたと思います」 そう話すのは、ギャンブル依存症当事者やその家族らでつくるギャンブル依存症問題を考える会の田中紀子代表。 「水原容疑者に限りません。ギャンブル好きの人たちが集まる場では、違法賭博の誘いを受けることはよくあること。特に水原容疑者は巨額の年俸で契約している大リーガー、大谷さんの通訳をしていたこともあり、最初から狙われていたのだと思います」(田中代表、以下「」内も) 大谷という「カネ」が背後にあった水原容疑者。自身の年俸額も報じられており、それだけのカネが引っ張れると見込めば、声をかけない手はない。 「カジノや賭博の現場で大金を使っている人のもとには、『こっち(違法賭博)のほうがもっとサービスを付けられるからやってみませんか』と誘ってくるケースは、なにも珍しいことではありません」