「親が認知症かも」と思ったらやりたいこと。多くの人が感じた生活の中での異変
「いつかは…」と覚悟していても、実際に親の異変を目の当たりにすると動揺してしまう方も少なくないと思います。認知症の兆しに対し、子どもはどう対処すれば良いのでしょうか。夫の両親を別居介護した経験をもつ、介護ライターの島影真奈美さんに、介護の入り口で失敗しないための心構えを教えてもらいました。
まずは状況を整理して親と自分を偵察してみる
衰え方や認知症の兆しは人それぞれですが、やはり、目の当りにしたら子どもとしては焦ってしまうようです。介護ライターの島影真奈美さんは、「親の異変を感じたら動揺するのは当然です。ただ、親を責めるのは意味がないし、こちらも多少クールダウンしてから動き出したいですね」と指摘します。 「まず状況を整理してみましょう。可能な範囲で親と自分を観察して、なにが起きているのか書き出すのです。“だれの、なにに対する不安なのか”が見えてくると、家族の話し合いや周囲への相談もしやすくなります」 同時に地域包括支援センターを含め、職場や行政など複数の相談先を探し、評判のいいクリニックなどをリサーチ。情報収集は、気持ちを落ちつける効果もあるそう。 「どうにも整理がつかないときは、話しやすい人に話せる範囲で話してみるのも手。ひとりで思いつめないことがとても重要です」
みんなが親の異変に気づいたきっかけ
・季節がずれた洋服を着ている ・手の震えや小刻みな歩行 ・料理の味が変わる このように、親の異変を感じたきっかけは、意外と普段の生活の中でのことが多いよう。読者のみなさんは、どのように親の異変に気づいたのでしょうか?
●お財布の中が小銭だらけ
聞くと、「だれかが来て、小銭を入れていくのよー」と言われた。
●『チコちゃんに叱られる』を観て
「この子すごいなぁ。だってまだ5歳やで!」。どうやら実在すると思っているらしかった。
●毎日、鶏胸肉を焼いていた
母は「お父さん、これ好きだもんでね」と言っていたが、父は別に好きでもなんでもなかった。
●孫が泳いでいる写真を見て
ヨコ位置の写真をタテ位置に置いていた。
ESSE編集部