【レポート】楽曲大ヒットの人気VTuber・星街すいせい、初の全国ツアー開幕 スーパーアリーナで“集大成”を星詠みに魅せる
VTuberの枠を超えた大ヒット「ビビデバ」も勿論披露
その後、イントロで大歓声が起こり、「埼玉―! 声出したりないんじゃないの? いくぞ!!」と伝えると、ここでキャリア屈指のヒット曲「ビビデバ」へ。この曲では、スクリーンに城やガラスの靴といった楽曲の元ネタでもあるシンデレラのモチーフが登場し、サビの歌詞「おしゃまな馬車/飛び乗ってDRIVIN'/あたしは大変身メイクアップ!」にあわせて初披露となるウルフカット&パンツスタイルの新衣装に早着替え。 お馴染みのサビのフレーズ「Bibbidi-bobbidi-boo-wa」の部分では4人の分身も登場して一緒にダンスを披露。分身のひとりがつまずいてこけたり、それを他の分身が心配したりと遊び心のある演出も加えながら、割れんばかりの大歓声を受け人気曲をパフォーマンス。この曲は2次元と3次元をミックスしたMVやショート動画でのダンスも話題となり、公演後には自身初の累積再生数1億回を突破する大ヒット曲となった。 会場一体となって盛り上がった後は、彼女の歌そのものの魅力を伝えるような展開に。アカペラではじまりピアノが加わってバンド演奏が盛り上がる、原曲とは異なるアレンジの「Andromeda」では、ハンドマイクを持ってステージ中央で類まれな歌声をしっかりと聴かせてくれる。続く「放送室」もむき出しのギターサウンドが印象的だった原曲から変わり、しっとりと洒脱なジャズロックアレンジに変わっていた。 続く「ムーンライト」では頭上のスクリーンに月が、足元のスクリーンパネルにゆらゆら揺れる水面がそれぞれ映し出され、観客がペンライトを黄色と青に切り替えて、さいたまスーパーアリーナ全体がまるで月の光が揺れる水面のような絶景に変わる。 ダンスを意識したアイドル路線、パワフルな歌声を生かしたロック路線、きらびやかなディスコやダンスミュージック、エッジの効いたヒップホップ、そして持ち前の歌声の魅力を伝えるバラードまで……全編を通して様々な姿を見せてくれる様子は、まさに現在までの集大成で、今の星街すいせいならではの多彩な魅力が伝わってくる。 「本日のライブ、あと2曲となりました!」と伝えると、ここで曲紹介。「VTuberという文化はまだまだ成長途中じゃないですか。私たちひとりひとりが一生懸命に生きて、この活動を頑張っているんですけど、存在が曖昧というか、まだ新しすぎて『何だこれ』って揶揄されたりすることも多くて。でも、私はこの活動に誇りをもっていますし、みんながそれについてきてくれる。ありがとう!」と感謝を伝え、「みんな私はここにいるよね? 見えてるよね?!」と続けて「GHOST」へ。疾走感のあるロック曲でありつつも、この日は観客と一緒に盛り上がるというより、歌詞を噛みしめるような雰囲気で、曲に込められたメッセージが改めて伝わってくるようだった。 「今日最後の曲です! みんなで盛り上がりましょう!」と告げ、本編ラストは2ndアルバムのシングル「ソワレ」を披露。ホーンセクションを加えたダンサブルできらびやかなポップチューンで会場全体に多幸感がいっぱいに広がり、本編を終えた。 熱気冷めやらぬままはじまったアンコールでは自身の代表曲「天球、彗星は夜を跨いで」と「Stellar Stellar」を披露。「天球、彗星は夜を跨いで」はバンドのみのジャムセッションからはじまり、突如出現した星がビッグバンを起こすようにして星街すいせいが登場。イントロから「おい!おい!」と会場一体となって盛り上がり、個人勢時代に最初のチャンスを掴むきっかけとなった曲で改めて観客を魅了する。 そして「Stellar Stellar」では、「だって僕は星だから」と歌いはじめた瞬間に会場が割れるような大歓声に包まれ、照明からペンライトにいたるまですべてが青に染まった会場で圧巻のパフォーマンス。「そうだ僕がずっとなりたかったのは/待ってるシンデレラじゃないさ/迎えに行く王子様だ」という、彼女のこれまでを象徴するような楽歌詞を熱唱し、終盤「いつもみんなから元気をもらってます。ほんとにありがとう!!」と伝えると、ラストは「みんな最後に聞かせてください! すいちゃんは~?」「今日もかわいい!!」と声を合わせて大団円。エンドロール後に2025年1月に待望の3rdアルバム『新星目録』を発売することや、2月にデビュー時からの夢だった日本武道館公演を開催することが発表され、大歓声に包まれる中ライブを終えた。(提供/カバー、取材・文/杉山仁、写真/Takashi Konuma) ■配信チケット(SPWN、ZAIKO):単日チケット:各6,500円 3公演通し券:15,000円 ※視聴期限 3公演通し券:12月14日 (土) 20:00まで 埼玉:12月14日 (土) 20:00まで 大阪:2025年 1月10日 (金) 20:00まで 福岡:2025年 1月28日 (火) 20:00まで ©2016 COVER Corp.
編集部 アニメ情報担当