新宿駅での降車時、降りようとする人に押されて転倒し、肘をけがしました。このような場合、どんな保険が適用されますか?
日常生活の中で、思わぬけがをすることがあります。交通事故のような大きなものではなくても、路上で転んだり手や足をぶつけたりといったことは意外に多いものです。相手がいない場合や、混み合う駅など、加害者が特定できない状況でけがをしたとき、適用される保険はあるのでしょうか。今回は日常で起こりがちなささいなけがの保険について解説します。
日常のけがで使える保険とは?
日常生活の中でけがをしたときは「傷害保険」が使えます。保険会社によっては「けが保険」という名称にしていることもありますが、けがに特化している保険であることにかわりはありません。傷害保険は、通院や入院、そして死亡したときにも保険金を受け取れる保険です。傷害保険は「急激」「偶然」「外来の事故」によってケガをした場合に適用されます。 今回のように、通勤途中のアクシデントによるけがは、まさに「急激」「偶然」「外来の事故」という3つの条件がそろっています。降車時のけがは傷害保険の適用条件に合っており、十分利用が可能です。傷害保険は、入院や通院、死亡のほか、後遺障害を負ったときも保険金が下ります。日常で受けたけがといっても、何らかの後遺症をもたらすこともあるでしょう。そのようなときも、入っていると心強い保険です。 保険会社によりますが、けがの治療で収入に影響が出たときに穴埋めできるタイプも出ています。家族を支えている人や、一人暮らしで生活費がかかる人は、けがで仕事ができない期間ができると経済的な不安を受けます。収入が減った分をカバーしてくれる傷害保険に入っておくと、さらに安心です。
傷害保険に加入していない場合は?
傷害保険は単体で契約できますが、入っていなくても補償が受けられる場合があります。自動車保険などの中には「傷害特約」が用意されている保険があるのです。もちろん、利用は特約をつけている場合に限られますが、つけていれば日常生活でけがを負ったときに保険金を受け取れます。 自分が契約している自動車保険ではなくても、大丈夫です。家族の誰かが加入している自動車保険に「傷害特約」がついており、家族も補償対象になっていれば補償の対象になります。