力強いパフォーマンスでフランス撃破に貢献した石川。(C) Volleyball World

　列島を興奮させる“大”逆転劇だった。 　現地時間6月22日、男子バレーボールのネーションズリーグ（VNL)は、予選ラウンド第3週のフィリピン大会を開催。すでにファイナルラウンド進出を決めている日本代表（世界ランク4位）は、東京五輪金メダルのフランス代表（同7位）と激突。セットカウント3-2（17-25、19-25、25-16、25-23、15-10）での逆転勝利を収めた。 【動画】石川祐希、驚異の33得点！ 日本の劇的フランス撃破のハイライト 　まさにドラマチックな展開にバレー界も騒然となった。ともにほぼベストの陣容で激突した一戦で、日本は2セットを連取され、あっさりと窮地に追い込まれる。しかし、ここから挽回。 　石川祐希や宮浦健人らのアタック、山内晶大のブロックなどで得点を積み重ねた第3セットを25-16で奪取した日本は、中盤からサイドアウトの応酬となった第4セットも25-23で取り切る。 　迎えた最終第5セットは奮起した大黒柱の石川を中心に日本が得点を量産。終わってみれば、15-10で取り切り、五輪王者にとって「まさか」と言える展開で勝利をもぎ取った。 　ハイレベルな攻防戦からの劇的な幕切れ。この日本の“メイクミラクル”を目の当たりにした開催地のメディアからも感嘆の声が上がった。 　フィリピンの日刊紙『Phil Star』は、フランスのセッターを務めたバンジャマン・トニウッティによる「今日のイシカワは素晴らしかったよ。彼を止めるのは難しかった」というコメントを紹介。その上で両チーム最多となる33得点を叩き出した日本の主砲のパフォーマンスについて「異次元の領域に入ったイシカワの爆発が日本の活力となり、2セットを失ってから鋭さを取り戻す要因となった」と激賞した。 　また、全国紙『Manila Times』は、欧州の雄に対する日本の勝利を「壮大な逆転劇」と強調。「フランスがイシカワを全く止められなくなった試合終盤からは会場にいた大半のファンが日本を応援していた」と1万1879人が詰めかけた会場の異様なムードを伝えた。 　地元のファンやメディアを味方につけた日本の勢いはどこまで続くか。日曜日の最終戦ではアメリカ（世界ランキング5位）と激突する。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]