食物繊維の「黄金比」がカギ?腸がきれいになる食べ方とは?管理栄養士が解説
誰でも1度は、便秘で悩んだことがあるのではありませんか?お腹は張るし苦しい辛いですよね。便秘は病気の1つ。体にとってもお肌にとっても大敵です。そんな便秘にたくさんの対処法がありますが、今日は、便秘の予防に重要なカギとなる「食物繊維のバランス」についてお話します。 ◆写真で詳しいやり方を見る→食物繊維の「黄金比」がカギ?腸がきれいになる食べ方とは? ■食物繊維は2種類 食品成分表にも記載はありますが、食物繊維には、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維があります。この2つにはそれぞれ役割があり、量を間違えると便秘予防のはずが逆に便秘を招いてしまいます。 ■■水溶性食物繊維 水に溶けやすく、溶けるとゼリー状になります。便を柔らかくして排出しやすくする役目。 ■■不溶性食物繊維 便の量が少ない時など便のかさを増やし押し出すように便を排出する役目。それぞれ働き方が違いますのでご自分の状態でどちらが必要か見極める事も大切です。 ■黄金比で腸活 水溶性食物繊維を1として、不溶性食物繊維は2倍摂れると黄金比と言われています。このバランスが偏っている方ほど、便秘で悩まれています。 ■■黄金比のバランスが取れている食材 オクラ(ゆで)、にんじん(生)、春菊(ゆで)、アボカド、レッドオニオン、パプリカなど ■■不溶性>水溶性 野菜やきのこ類、ナッツなど ■■水溶性>不溶性 もち麦、ライ麦、大麦、一部の野菜や果物、豆乳、グルコマンナン(こんにゃくゼリー)、海藻類など ※こんにゃくの成分であるグルコマンナンは、水溶性食物繊維ですが、こんにゃくは製造過程で不溶性食物繊維に代わります。 多くの食品は不溶性食物繊維の方が多く、水溶性食物繊維が多いのは一部の野菜や海藻類。その海藻類も不溶性と水溶性の量が定かではなく、食品成分表でも総量での記載しかありません。不溶性は比較的摂れていることが多く、水溶性食物繊維の海藻類をしっかり摂取することが黄金比の近道です。 ■こんな症状の時は…? ■■固いと緩いが交互の時 痙攣性便秘と言われ便秘の1つであり、特徴としては、便秘と下痢を繰り返します。腸の環境を整える水溶性食物繊維が有効です。この時に、不溶性食物繊維を多くとってしまうと逆に固い便になり便秘がさらに悪化する事もあるので注意が必要です。 ■■便の回数が少なくゴロゴロ言わない時 弛緩性便秘と言われ高齢者など腹筋や筋力の弱い方、女性に多くみられます。腸の動きが少なくなることで排出する力が弱まっている事が挙げられます。消化力が弱まり、お肌が荒れホルモンのバランスも崩れる事があります。お腹が張ることが特徴で、不溶性食物繊維を摂ると便が出やすくなります。 食物繊維はたくさんとれば便秘にも腸活にも良いというわけではなく、食べる量や質を間違えると、便秘を招くこともあります。食物繊維過不足だけが便秘の問題ではありませんが、便秘の原因にもなりうるということです。改善が見られない場合や重度の際は、無理やり出すような便秘薬に頼りっぱなしにしないで病院へ行くことも大切です。 【参考文献】 日本食品標準成分表2020年版(八訂) J-STAGE ライター/美容栄養士 Keiko 管理栄養士×美容食インストラクター/ワンストーリーアワードジャパン2023講師 15年以上の栄養士・管理栄養士歴を経て、美容食で女性の美容と健康を守る!ただ食べるだけでなく、摂る栄養素や組み合わせをとことん“美”にこだわりインナーケアする美容食で、体の中の細胞を目覚めさせ、整え、キレイに。『輝き自信あふれる明日を美容食で!』をモットーに、明日からできる美容食の知識をお伝えしたいと考えている。Instagram:@beauty.diet_keiko 協力/NS Labo
NS Labo(栄養サポート研究所)