語学力ゼロで現地校へ転校!南米生活を支えた「家族会議」&海外ママ友から学んだ「自分で考え選ぶ」大切さ
深夜まで続いたママ会!さまざまな国出身の友人たち
この現地校を通して、私にもかけがえのない出会いがありました。 最初は毎日、お迎え時にほかのママたちに話しかけるだけでも本当に冷や汗をかいていましたが、子ども達もがんばっているからと思いきってママ会に参加するなど積極的に交流する中で大切なお友達ができ、最後は私の送別会まで開いてくださいました。 その時に友人のひとりが私にかけてくれた言葉が、今でもとても心に残っています。 はる菜、あなたが自分で考えて決めたその決断がベストなのよ。 自分を信じて前に進みなさい! 今回の本帰国の大きな理由は子どもたちの進学。日本に帰り新たな学校と生活を始めることになったのは嬉しい反面、海外生活を自分の手で終わらせることに葛藤もありました。 そんな気持ちを話していた私に彼女がかけてくれた言葉はとても優しく、そして力強く背中を押され、思わず涙が溢れました。 子ども達が同じ学校という共通点がありながらも、集まったママたちは国籍も年齢もバックグラウンドもさまざま。いつも自然にそれぞれの違いを受けとめ、相手を尊重しながらも自分の考えを率直に伝える彼女たちの姿に刺激を受けていました。 また多国籍な環境だからこそ外国人にも寛容で、スペイン語ができず何かを教えてもらう度に謝っていた私に対して、友人たちはよく「自分ができることは手伝いたいし、それは私の喜びでもあるの。ごめんと言う必要はないよ」と言ってくれました。 わからないことだらけの環境に厳しさを感じることもありましたが、友人や先生がたの温かさに救われ、できないことも含めて自分たちをそのまま認めてもらったような感覚がありました。
「あなたはどうしたいの?」自分で考え選ぶ機会が多い海外生活
私は日本にいた時はなるべく空気を読み、外では必要以上に意見を言わないよう心がけていたところがあります。 でも海外では、日々の暮らしの中でも「あなたはどうしたいの?」と聞かれることが非常に多いと感じます。そして度重なる家の不具合や、時間を守らない・モノが届かないといった日本ではありえない状況もわりと普通のことなので、自分からどんどん主張し行動しないと状況が改善しない。それでも物事がスムーズに進むことは稀… 困惑することも多かったですが、「うまくいかなくて当たり前」と耐性がつき、少し大らかになり、以前よりは自分の考えを伝えられるようになった気がしています。 変化が激しく、生活から人生に関わることまで、自分や家族で考え決める機会が多かった海外生活。 私にとって一番の学びは、大切なのは「自分で選ぶ」こと。そしてその答えを「自分なりの正解」にしていくことなのだと身をもって体験し実感できたことではないかと思っています。 そしてその礎となってくれたのが「家族会議」でした。 日本に戻り、環境や子ども達の年齢などが変化していく中でも、これからも家族で話す時間を大切にしたいと思っています。 海外で得たことも活かしながら、これからはまた日本で「暮らしのヒント」を見つけ、「この記事を読んでよかった」と思えるようなコラムを書けるように、引き続き精進していきたいと思っています。 これからもどうぞよろしくお願いいたします!! ¡Muchas gracias Buenos Aires! Agradezco a todos los que nos han dado esta maravillosa oportunidad. ──── 佐々木はる菜 Halna Sasaki ライター 1983年東京都生まれ。小学生兄妹の母。夫の海外転勤に伴い、ブラジル生活8か月を経て現在は家族でアルゼンチン在住。暮らし・子育てや通信社での海外ルポなど幅広く執筆中。出産離職や海外転勤など自身の経験から「女性の生き方」にまつわる発信がライフワークで著書にKindle『今こそ!フリーランスママ入門』。