小林幸子が語る芸能生活60年 ラスボス、さちぴ、ボカロにAI「今後も面白くなりそう」
今年デビュー60周年を迎えた小林幸子が出演する「宮本隆治の歌謡ポップス☆一番星」が、CS歌謡ポップスチャンネルで11月8日(金)午後6時に放送される。作曲家・古賀政男に才能を見出され、10歳で歌手活動を開始した小林。苦節15年で大ヒットした「おもいで酒」から今年7月に発売した最新曲「オシャンティ・マイティガール」まで、常に前向きに過ごしてきた60年の芸能生活を縦横無尽に語る。 【写真】銀座のど真ん中に登場し、一般客を出迎える小林幸子 ■ボカロ曲は演歌と同じ 近年はSNSに登場して〝ラスボス〟と呼ばれたり、ギャル風のメークをして〝さちぴ〟に変身したり、世代を超えた人気を集めている印象が強い。 「10年くらい前に初めてニコニコ動画に出演したときは驚きました。私が出て歌が流れたら『ホンモノだ!』『歌ウメエ』『ラスボスだ!』とか画面がギッシリ文字で埋まって、これは面白いなと。もともと、ネット界隈でゲームの最後に出てくる強い敵と紅白の大きな衣装が似てるから『ラスボス』って呼ばれていたそうなんです」 そうした活動の中でボーカロイド(歌声合成ソフト)で制作されたボカロ曲と出合う。11月8日(金)放送の「宮本隆治の歌謡ポップス☆一番星」では初音ミクの曲をカバーし、紅白歌合戦にも特別枠で出場した「千本桜」を披露する。 「ボカロ曲は最初、演歌とは遠い世界だと思ったけど、よく聴くと泣ける歌とかいい歌がいっぱいあるんですよ。メッセージソングという意味では演歌と同じなんです」 ■「冗談かと思った」最新曲 そして100枚目のシングル「オシャンティ・マイティガール」は、ジャズの4ビートやラップ、演歌に昭和歌謡と、多彩なメロディーを詰め込んだ意欲作だ。 「昔からのファンの人には口をポカンと開けている人もいますけど(笑)、10歳くらいの子は踊ってくれています。私もデモテープを聴いた時は冗談かと思いましたけど、もう1回聴いたら、この大変な時代に必要なのは愛なんだよっていうメッセージに気づいて。作ったのは私のことをよく知ってくださっている方で『いろんな楽曲を歌ってきた幸子さんじゃなきゃ歌えませんよ』って言われました」 どんなジャンルでも成立するのは、その圧倒的な歌唱力ゆえだろう。歌手活動の始まりは10歳の時。9歳で素人の歌まね番組に出演し、作曲家・古賀政男に才能を見出されて「ウソツキ鴎」でデビューした。