大坂なおみが「世界で最も影響のある100人」に選出
女子テニスの大坂なおみ(21、日清食品)が、米国「タイム」誌が選ぶ「世界で最も影響力のある100人」の一人に選ばれた。スポーツ界からは、マスターズで11年ぶりにメジャー制覇、奇跡の復活を遂げたタイガー・ウッズや、女子サッカーの米国代表で国際試合100ゴールをマークしたアレックス・モーガン、NBAのレブロン・ジェームズらが選ばれており、大坂は同誌の「パイオニア」部門で選出された。大坂は、すでに「タイム」の表紙を飾っていたが、今回、続けて歴史と権威のある「世界で最も影響力のある100人」に選ばれた。 同誌は大坂が日本の大阪で生まれ、フロリダ、ニューヨークで育ったことを伝え、わずか13か月前にインディアンウェルズの大会でツアー初優勝すると、昨年9月の全米オープンの決勝で、セリーナ・ウィリアムズを破ってグランドスラム初優勝、今年1月の全豪オープンで続けてメジャーを制覇して、アジア人として初めて世界ランキング1位になったサクセスストーリーを紹介した。 18度のグランドスラム覇者であるクリス・エバートが、同誌に大坂選出の紹介文を寄せていて、この全米、全豪の連覇について「ルーキーのグランドスラムトーナメントチャンピオンは、しばしば次のメジャー大会では力を発揮できなくなる。だが、大坂なおみは世界を再び征服した」と絶賛。 その上で「今後、何年にもわたりチャンピオンであるであろう、誠実で、生命力のある大坂なおみ以上にグローバル化した多文化の未来を表す人はいない」と大坂の選出理由について説明した。 大坂は「タイム」のインタビューに答えブレイクのきっかけとなった全米オープンの決勝で対戦したセリーナ・ウィリアムズが、憧れであり目標の人物で、彼女から大きな影響を受けたことを明らかにした。そしてプロテニスプレーヤーの姉、日本人の母親、ハイチ人の父親に対して、感謝の気持ちを口にしている。 「10代の頃、姉に勝ったことで自信をつかみました。トレーニングの機会を作ってもらい、私が今いるこの場所のために、家族がどれだけの犠牲を払ってくれたのかを実感しています」 大坂は5月の全仏オープンで3大会連続のメジャー制覇に挑戦することになる。