「いのちまでかけて学校に行くことはない」 崖っぷちに立つ子供へ大人ができること【テレビ寺子屋】
子供の頃を振り返って、あの時は苦しかったという経験はありませんか。思春期特有の悩みに振り回される子供たちへ、大人ができることは居場所となることだと作家の落合恵子さんは語ります。何かあった時に頼れる場所があること、それだけで心が軽くなります。 【テレビ寺子屋】落合恵子さんの話をもっと 「目の前の差別は知らないふり」 そんな大人いませんか?
テレビ静岡で9月22日に放送されたテレビ寺子屋では、作家で育児・保育雑誌を発行する落合恵子さんが、自分の居場所について語りました。
◆深呼吸できる自分の居場所
作家・落合恵子さん: 人は誰でも「居場所」が必要です。子供もお年寄りもその真ん中世代も、たくさんでなくてもいいけれど、何かあった時に隠れるところ、小さくなれるところ、深呼吸してもう一度立ち上がって歩き出すところ、居場所は大事です。 例えば子供たち。学校で否定されてしまったとき、家庭でも影響を受けてしまう場合が少なからずありますね。だとしたら第3の場所はどこですか? 4番目の居場所はどこなんですか? それを私たち大人は準備できますか?
◆いのちまでかけて、学校に行くことはない
崖っぷちに立つあなたは、どうか居場所を作ってください。ギリギリまで自分を追い詰めてしまった子供たちに、次のような言葉を伝えたいと思い書いたことがあります。 「学校が子どもの主たる居場所であったとき、いじめによって自分という存在を否定された子は、ほかに行く場はなくなる。“崖っぷちに立たされてしまったきみ”に何度でも伝えたい」。ちょっと乱暴な言い方ですよ。「いのちまでかけて、学校に行くことはない」と。 「ほとんどすべてのわたしたちは『いま』の中に生きている。その『いま』が屈辱的で耐えがたいとき、『明日』を夢見ることは、たやすいことではない。そのこともわかる。その難しいことを敢えてやってみないか」 「きみにはまだたくさんの『未体験』がある。『生きていてよかった』と全身の細胞が一斉に叫び出すような甘美で美しいものも、きみの『未体験』の中にはあるはずだ。それらすべてを味わうことなく、悲しく無念な『いま』の中で、きみは生き急いでしまうのか」。