「いのちまでかけて学校に行くことはない」 崖っぷちに立つ子供へ大人ができること【テレビ寺子屋】
◆大人ができること
いま、幼いお子さんや、10代の難しい年代と言われるお子さんがおられる方たち、あるいはその方たちのおじいちゃん、おばあちゃんに心からお願いします。 「いつだって君を見ているよ、しんどくなったらかけておいでよ、待ってるからね」と言える大人に私たちはなっているかどうか、考えてみましょう。 20歳の時、苦しくなかったですか。22の時、悩みませんでしたか。私は22歳で就職して、「なんか違ったところに来ちゃったな」と恐ればかりがいつもありましたが、そんな時、「いつだって帰っていいんだよ」という過去の記憶といまの居場所があってどれほど楽だったか。私にとっては母がそうでした。そんな大人でありたいと思います。
◆自分の居場所と出会うには
人はどこで、自分の居場所と出会うのか? 一つは、一生懸命生きている日々の中で、たくさんの思い出はできるはずです。その時、とても切ない思い出であっても、後になってみればそこに戻る思い出であることもあります。 そしてもう一つは、本屋さんという居場所でもいいし、おいしいものを食べる居場所だっていいし、あるいは大好きな木が一本ある丘の上の景色だっていいのです。自分の居場所を作っていきましょう。誰かが見つけてくるのではなく、自分で見つけていくことが大事ではないかなと思っています。
落合恵子:1945年栃木県生まれ。執筆活動と並行して、子供の本の専門店クレヨンハウスなどを展開。総合育児・保育雑誌「月間クーヨン」や、オーガニックマガジン「いいね」の発行人。 ※この記事は9月22日にテレビ静岡で放送された「テレビ寺子屋」をもとにしています。
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