安藤統男氏、猛虎打線によみがえったつなぐ意識と隙のない走塁「やはりV本命」
◆JERAセ・リーグ 阪神15―2中日(20日・甲子園) 阪神はいずれも今季最多の14安打15点で、1引き分けを挟む5連勝とした。スポーツ報知評論家の安藤統男氏は、打線の復調に「やはり今季もV候補の大本命」と指摘する。 中日・大野の状態が悪すぎたとはいえ、7点を奪った2回の阪神の集中打は見事だった。目を見張ったのが、1点を勝ち越した直後の1死満塁。森下がシャープなスイングで三遊間を破った。得点力不足にあえいでいた時は無駄な力みが目立ったが、4番・大山、5番・佐藤輝につなぐ意識が表れていた。 走塁面も見逃せない。無死満塁で近本が犠飛を放った際に二塁走者の木浪がきっちりと三塁に進んだ。右翼・岡林に助走をつけて三塁に投げられたら際どかったが、右肩の状態が万全ではないのか、中堅・上林が半身で捕球。相手の布陣を見極めた判断の良さで、次の塁を陥れ、大量得点を呼び込んだ。 オープン戦から低空飛行が心配されたが、2得点以下が続いた10試合も4勝4敗2分と踏ん張った。波に乗りきれない間も3連敗しなかったのは、地力のある証拠だ。セ・リーグは昨年よりも混戦が予想されるが、やはり阪神がV候補の大本命と言える。
報知新聞社