死傷者70万人…50年前の銃で食料補給もなしに戦うロシア軍兵士たち
ロシア軍は人海戦術をよく使うが、北朝鮮軍がその犠牲になり多くの死傷者が出るとの見方も浮上している。米国政府と英国政府はウクライナ戦争におけるロシア軍の死傷者数を70万人前後と推定している。旧ソ連没落の引き金となった1980年代のアフガニスタン侵攻当時の死傷者(7万-8万人)の10倍近い莫大(ばくだい)な損失だ。ロシアの独立メディア「メドゥーザ」は「うち12万-16万人が死亡した」と分析している。ウクライナ軍の犠牲者は5万-8万人(推定)のためその2倍に相当する数だ。 ロシア軍の死傷者数がこれほど多い理由は、西側から支援を受けた最新兵器で武装したウクライナ軍に対し、ロシア軍は兵士の数で押し切る戦術を使ってきたからだという。これは旧ソ連時代の第2次世界大戦当時からロシア軍がたびたび使ってきたやり方だ。今回のウクライナ侵攻では特に東部ドンバスでこのような傾向が集中的に見られたという。英BBC放送は「この無理な戦術の犠牲者は戦争が始まってから今年4月までに少なくとも5万人に達するだろう」と報じた。 戦争初期に20万人前後だったウクライナ戦線のロシア軍は現在50万-60万人に達すると推定されている。ロシアは2022年9月の動員令で30万人を補充し、その後も3回にわたる動員令で兵士の拡充を進めてきた。しかしそれだけ死傷者の数も増えているため、現場では兵力不足が解消されておらず、後に4万人以上の刑務所受刑者まで最前線に投入し「突撃」を強要する部隊まで編成した。米ウォールストリート・ジャーナル紙は「ロシア軍はプーチンの政治的打撃を懸念し、モスクワをはじめとする西部の大都市を避けてシベリアや極東、北コーカサスなど経済的に貧しい地域で主に兵士を集めてきたが、今やこれも限界に達している」と報じた。 パリ=鄭喆煥(チョン・チョルファン)特派員