阪神の新外国人ナバーロは救世主になれるのか? その実力と特徴は?
今回、状況が似ていると言えば似ている。おそらくこれが、彼にとって最後のチャンス。このままアメリカにいても、さすがにもうメジャーに上がる機会はないのではないか。野球を続けられるかどうか、そんな状況で舞い込んできたのが、日本への移籍話ーー。 アイオワ・カブスのマーティ・ピーヴェイ監督も、「彼ももう32歳。環境を変えるのも彼にとってはいいことかもしれない」と話す。 仮に彼が、阪神でホームランを求められるとしたら、厳しい。しかし、ナバーロがメジャーに昇格したときの監督で、現在もエンゼルスの指揮を執るマイク・ソーシア監督は「彼は、スマートだ」と評価する。 野球を知り、広角に打ち分ける技術がある。 後は彼が、日本の野球に馴染むまで、チームが我慢できるかどうか。また、チームにその余裕があるかどうかーー。もっとも、シーズン途中で加入するのだから、ナバーロは求められる役割を十分に理解しているだろう。 取材に訪れた翌日、試合中に球場入りした彼は、ロッカーをきれいにして消えた。阪神は15日、ナバーロと契約合意したことを正式に発表した。 (文責・丹羽政善/米国在住スポーツライター)